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日向と火神が今にも殴り掛かって来そうな顔でわたしを睨んでるが、鼻で笑ってやる。
わたし殴る根性もねぇ癖にふざけた事抜かしてんじゃねぇぞ、ヘタレ共が。
どうせ、わたしをクローンに仕立て上げたところでお前等は何もしねぇんだろ? 赤司辺りが殺してくれるとか思ってんだろ? クソ甘の他人任せの役立たず共だもんな。仕方ないよな。
「こっちは、別に好きで協力してる訳じゃないのにさァ? 探索には行きたがらない、文句付けてギャーギャー騒ぐだけ…あんた達の方がよっぽど怪しいんじゃないの?」
「なっ…!?」
「わたしが怪しいなら、協力的じゃないあんた達の方が怪しいと思うけど? 違いますかー? あ、力がないとか戦えないとか、そんなクソみてぇな言い訳は要らないからね」
「千夏、やめろ」
「……はぁ、じゃあわたしがいるとどっかの誰かさん達が騒ぐから、あっち行ってるから。決まったら呼んで」
正直、まだまだ言いたい事はあったけど…あの真が止めに入るくらいだからね。素直に引いてやろう。
というか、赤司が普通に困った顔してて笑った。お前、そんな顔も出来んだね。
とりあえず、わたしがいるとまともに話が出来なさそうなのでヒラヒラと手を振って、その場から離れる。まぁもちろん、霧崎スペースに戻っただけなんですけどね?
そもそも、あんだけ騒いでたのに全然こっちに来ずに暇そうにしてたお前等は、やっぱりクズだと思うよ。
「千夏、キレ過ぎててうけたんだけど」
「ド正論で笑った」
「一哉と健ちゃんは、絶対に笑ってると思ったら案の定だった」
「言い過ぎだとは思わねぇけど、千夏がまた疑われんじゃねぇの?」
「弘優しいかよ。だけど、微妙にズレてんだよなぁ…」
「いや、今更だろう。それに疑って疑って…実は千夏じゃなかった方が面白いと思わないか?」
「はい、康次郎が正解! ていうか、そう思ってたんだけど…もう勝手に死ねよって思ったからぶち撒けてきた」
そんなわたしを見て、ゲラゲラと笑っているお前等が相変わらずでわたしはとても嬉しいよ。
もうね、別にあいつ等はあいつ等で好きにさせればいいんじゃないかな。もちろん、あいつ等が見付けた情報とか要らねぇし。そもそも、絶対に見付ける前に喰われるだろうし。
わたしは、わたし達が生きてこっから出れればいい訳で…あんな奴等どうでもいいから。何度も言うけど、心底どうでもいいから。
とりあえず、探索班はあの女とわたしが別れる可能性が出て来たけど…ま、誤差だよ誤差。
どっちにしたって、あの女を始末しなきゃここからは、出られなさそうだし? 脱出条件に絶対入ってそうだからね。
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