さよならと嗤う | ナノ
05*(2/4)


そして案の定、イイコちゃんぶりながら"私も探索に参加させて下さい"とか言い出したので、赤司が少し考える素振りを見せてから却下した。

演技派かよ。ウケる。

それで、なかなか探索班が決まらないので赤司と今吉さんに任せた。ていうか、別に学校別でいい気がするけどね。あ、いや…ダメだな。誠凜が死ぬ未来が見えた。

まぁ…正直、自分達が助かればどうでもいいんだけどね。勝手に仲良しごっこして、裏切られてて下さいって感じ。

…え、なにそれ見たい。
めっちゃ愉しそう。



「で、千夏もまた行くんだ? 怪我人なのに扱い雑過ぎてウケる」

「霧崎総出なのにわたしが待機してる訳ねぇだろうが」

「俺等の事大好きかよ。千夏ちゃんきもーい」

「しね」

「それで俺とザキと原が千夏と一緒って事だよね」

「あぁ。多分、ゾンビがそっちに集中するだろうからきっちり殺れよ」



とりあえず、探索の役割としてはゾンビの誘導と囮をわたしがいるチーム、そしてその内に本格的な探索をするのが真達のチーム。

もちろん、わたしは囮チームで確定。まぁ、なんか血の匂いで集まってくるらしいからね、それを逆に利用しようって話になった訳ね。

んで、なんか嬉々として大量のゾンビをぶっ殺して一哉達が手に入れたドロップ品についてだけど…まぁ、小さな鍵みたいなんだけど、これを使える場所を見付けるのが本格的探索チームの真達の仕事。それとついでにブレーカーの確認。

体育館は普通に電気ついてるし、放送も出来た訳じゃん? なのに校舎ん中だけ暗いとか変じゃん。まぁ、不思議なパワーで体育館と放送室しか電気が通ってないって可能性もあるけど、まぁダメ元でって感じ。



「バットは俺等が持ってていい訳ー? 花宮達が持ってた方がいいんじゃない?」

「赤司がいるから大丈夫じゃね? なんか目とかで殺しそう」

「厨二乙。つーか、こっちは現地調達すれば済むし。花宮と古橋が持ってた方がいいっしょ」

「はい! わたしにバットくれ! フルスイングでゾンビの頭ホームランし」
「怪我人は黙ってて」

「…キレそう」



なんだよ、怪我人だってバットくらい振り回せるんだぞ。試しに今やろうか? おん?

そんなこんなで、バットは真と康次郎が持つ事になりました。囮でゾンビと戦うのは確実なのに、探索チームに武器渡すとかマジでウケる。まぁ、探索チームは武器探してる暇ないだろうから、武器を渡すのは賛成だけどね。

まぁ、一哉と弘がいれば大丈夫っしょ。躊躇なくゾンビを蹴り飛ばして頭を踏み潰すくらいだし。


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