さよならと嗤う | ナノ
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むちゃくちゃ、怒られた。
そして呆れられた。

いや、真の言い方が悪いだろ!なんだよ、自ら囮になって化物と対峙したがってるって! わたし、そこまで言ってねぇよ!! 囮になれば、探索が楽になるからって言ったんだよ!



「いつまでブス面してんだよ。気ぃ引き締めろ」

「やる気失せた、キレそう」

「舐めてんのか、殺すぞ」

「はい、戦犯!」

「いいから準備しろ。手榴弾はフルで持ってろよ」

「この箱は? 置いてく?」

「持ってろ。運が良ければ、その場で箱開けて、クローン女を殺せるだろ」

「あ、確かに。じゃあ水晶玉も持ってないとだよね」

「あぁ、落とすなよ」



真と武器庫にて、色々と準備してるんだけど…手榴弾を専用のベルトあるからいいけど。

あれ? 箱はどうするの。え、手で持ってろって事? そうなると、銃とかナイフが持てない問題が出てくるんだけど。

そして歪な箱をどうしようかと、ベルトにぶら下げられないかとか色々試してたら、真に何かを投げられた。

…なにこれ。
ホルスターバッグ的な?



「こっちにしとけ。多少重いが、両手開いてねぇと危ねぇだろ」

「へぇ、こんなのあったんだ」

「あ? 俺達が使ってたろ」

「え、覚えてないんだけど」

「ナイフ使う時に銃しまうだろうが、バカか」

「いや、銃は左手に持ってナイフ抜いて、そのまま投げた気がする」

「めちゃくちゃかよ」



いや、ナイフホルダーから抜いて即投げして、銃を持ち直してたから。

ていうか、あの時は高尾達を助けに行くのに急いでたから、一哉も康次郎もホルスターバッグなしで、手榴弾ベルトとナイフホルダーだけだった気がするんだけど。

いや、まぁ…わたし、武器庫を使う様になってからまともに戦闘してないし。知らなくても仕方ないと思います。そもそも、武器庫に入ったのこれが初めてなんですが。



「重装備過ぎて笑う」

「どうせ真っ向から相手すんだから、そんくらいで十分だろ」

「手榴弾クッソ重いし、ホルスターも重いし、ナイフホルダーとガンホルダーもあるしで…なんなの? 戦争かよ」

「似た様なもんだろ。じゃあ、そろそろ行くぞ。俺等が先に行って囮になんなきゃ始まらねぇ」

「おっけー。んー、やっぱり動きにくいけど…仕方ないか」

「走って逃げ回る訳じゃねぇからな、我慢しろ」



ま、それもそうか。

そして真と一緒に武器庫から出て、真っ直ぐと体育館の扉に向かうと…既に皆さんお揃いでー。

まぁ、わたし達はちょっと腕を固定したり手当てとかで、医務室に行ったりしてたからね。お待たせしましたー。



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