さよならと嗤う | ナノ
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そして、探索に出ていた2班とも一応には帰って来たんだけど…まぁ、うん。発狂大会がまた始まってしまった訳だが。



「1班は花宮とザキと笠松以外が発狂中で、2班は葉山と根武谷以外が発狂とか大惨事過ぎて逆に笑える」

「生きてただけいいだろ。それにほぼ無傷だ気にするな」

「花宮が鬼過ぎてやばい」

「で、俺等は水晶玉は1つは見付けたが2班はどうだ?」

「ぜーんぜん、探索出来なかったら見付けてないよ!」
「ふぅ…さすがに3人を運ぶの大変だったぜ!」
「俺だって黒子運んでやったし!」

「え、こいつ等はピンピンし過ぎじゃない? 葉山と根武谷は心臓に毛でも生えてんの?」

「え、だってニセモノだってわかってるし! 死にたくねぇもん!!」



こいつ等、まさかのメンタルお化けかよ。ていうか、1番メンタル強いんじゃね? しかも、 " ニセモノも人間っぽくて血とか出るんだねー! " とか言ってて葉山のサイコパス感がヤバい。

尚、根武谷は " 弱くて話になんなかったぜ " とかもはやメンタルが筋肉だった。

ちなみにニセモノは、わたしと赤司と実渕だったらしいよ。なのに容赦なくぶっ殺して来たとか…こいつ等、最強かよ。

ちなみに本物ならもっと強いとか言い出して、なんかもう突っ込みどころしかないから、無視した。



「こっちも色々と見えてたみたいだが、錯乱状態でも必死に手榴弾投げてたぜ」

「それはそれで地獄絵図」

「黄瀬とか酷かったよな。泣き喚くし暴れるし」

「まぁ、次でチェックメイトだろ。少し休んだら行く」

「あ、それで真にお願いがあるんだけどさ」

「却下。黙って寝てろブス」

「まだ何も言ってねぇよ、クソ眉毛」



確かに、運がよければ次で水晶玉は見付かる。で、それなら…やっぱり確実に見付けたいので、真にわたしを囮にするのはどうかと提案をした訳だが。

めっちゃ真に睨まれてる。で、弘には頭叩かれた。いや、せめてなんか言ってから叩けよ、無言の暴力やめろ。

で、一哉はゲラゲラ笑ってるし。康次郎と健ちゃんは、困った様に真を見つめていた。多分、ダメって言えよ的な念を送っているに違いない。



「お前、状況わかってんのか?」

「わかってるよ。だから、真に頼んでんじゃん。一哉には、嫌だって言われたし」

「いくら攻撃が当たらなくても、撃ったらやだし」
「ま、まぁ…確かにな」

「でもわたしが囮になれば、確実に水晶玉は見付かるでしょ? 安全に探索出来る訳だし。それに待ってるだけなのは嫌だ」

「……チッ」

「はい、花宮が折れましたー」



いえーい。
盛大な舌打ちをしたものの、ダメとは言わない真に心の中でガッツポーズをしていると、健ちゃんに頭を叩かれた。

ちょ、酷い。
ていうか、弘も健ちゃんもバジバシわたしの頭を叩き過ぎだからね。そして便乗して康次郎も叩いてんじゃねぇよ。



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