さよならと嗤う | ナノ
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相変わらず、相容れない誠凛と火花を散らしている訳だが。

わたしはもう飽きて来たので、食べ掛けだったオムライスを食べ始めた。いや、冷めちゃうしね。



「俺は、信用出来ねぇ! こんな状況で平然としてて…今だって呑気に飯食ってて、普通じゃねぇだろ!」

「お前の普通を押し付けんじゃねぇよ、カス」

「そもそも、お前達が言う普通ってなに? 何もしないで談笑して、探索に行きたくないって駄々捏ねてればいいの? それで何が変わるの?」

「はーい、ストップッス! 誠凛の方も霧崎の方も落ち着いて下さいッス!!」

「おい、今吉と赤司に揉めんなって言われたの忘れたのかよ」



う、うっわぁ…。
まさかの黄瀬と笠松の登場にわたしは、更に無視を決め込んでオムライスを咀嚼する。

が、更に面倒臭そうな奴等が見えたからもうダメかもしれない。

ていうか、今吉さんと赤司の言い付けをやっぱり破るのはお前等なんだな。本当にくそだな、誠凛。つーか、やっぱり1番この場を荒らしてるというか乱してんの誠凛じゃねぇの。マジでカス、まさにカス!!

そして更に面倒臭そうな奴等が到着。



「ていうかー、全部事実じゃーん。黒ちんは何をそんな怒ってんの? しかも赤ちんの指示まで無視してさぁ」

「やめろ、アツシ。とりあえず、タイガ達は戻るんだ」

「まぁ…今更、好き勝手過ごしてて何が悪いって話だろ。誠凛の奴等は少し頭冷やせよ」

「…すみません。では、失礼します」

「すまなかった。行くぞ、リコ。火神も戻るぞ」



いや、だからキセキは来んなよ。色々と面倒くせぇな、まじでさぁ。ていうか、なんで陽泉は3人で来たし。しかも、マネキン事件のメンバーじゃねぇか。

とりあえず、海常と陽泉の登場により誠凛は渋々といった様子で戻って行った。あいつ等、まじで何しに来たんだよ。まじで意味なくて笑う。論破されに来ただけじゃん。

そして盛大な溜め息を吐いて、わたし達を睨む笠松にビビる訳もなく、何事もなかったかの様にオムライスを食べているわたし達は本当に図太いと思う。

いやまぁ、まじで食事中だったからね。もうオムライス冷えちゃったけど、ちゃんと食べないとだから。



「お前等も少しは言葉を考えろ。わざと煽る様な事してんじゃねぇよ」

「売られた喧嘩を買っただけなんですけど? つーか、俺等は嘘言ってねぇし」

「笠松先輩も原さんもっ…落ち着いて下さいッス!」

「でも千夏ちん達は悪くないっしょ。ていうか、どう考えたって誠凛の奴等がいちゃもん付けてただけじゃん」

「おい、勝手に愉快なあだ名で呼んでんじゃねぇよ殺すぞ」

「はぁ…ま、あんまり敵を作んなって。散々お前等に無理させてたのは、俺等だってちゃんとわかってっから」



福井さんまじでまとも。
クッソいいこちゃん。
いい意味のいいこちゃん。

そして、紫原…テメェは何を勝手に愉快なあだ名でわたしを呼んでやがる、まじで殺すぞ。

で、笠松は相変わらずピリピリしてるけど無視だ無視。


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