さよならと嗤う | ナノ
30*(2/4)


まぁ、状況が状況だから間違っちゃいないけどさ。せめて、今吉さんはこっち側にいて欲しかったんだけど。

わたし、あの人にめっちゃ助けられたからね。あ、それを言うなら高尾もだけどさ。



「で、高尾と今吉さんがわざとあっち側に行ったのはわかるけどさー」

「高尾には、あのクソ女にベッタリ付いてて貰う事になってる。ついでに千夏の悪口でも言っとけって、言っといたから大丈夫大丈夫」

「高尾に激しく同情した。だけどめっちゃうける」

「今吉さんは、まぁ…あの人の事だから大丈夫だろ。ただ桐皇の奴等を放って置けないだけだろうしな」

「で、わたし達はいつまで医務室で隔離されてんの? 探索班が戻って来るまでとか言わないよね」

「いや、瀬戸とザキの怪我が治るまでじゃん? 花宮と俺は回復薬使ったし、古橋は普通に治ったし」



あ、そこは素直に考えてよかったのね。なんか、こいつ等のゲスさが振り切ってて探索班が帰って来ても、医務室を使わせない様にしようぜ! とかやるのかと思ったけど、さすがにそこまでじゃなかったらしい。

ちなみに探索に行ったのは2班。

死亡率高過ぎるクソ女がいる1班が、伊月・日向・高尾・緑間・宮地の6人。

で、探索をメインで動きたいんだろう2班は、赤司・実渕・黛さん・今吉さん・青峰・若松の6人。

正直、1班からはマジで死人が出ると思う。むしろ下手したら、全滅も有り得ると思うんだよね。いやぁ…高尾の奴、よく承諾したな。あいつ、わたしの事まじで大好きかよ。

で、今更だけど司令塔の2人がいないとかまじヤバい。ていうか、残ったのが真だけとかもはや、司令塔の意味をなしてない。

ま、別に今更だからいいのか。元からわたしを疑ってる訳だし、そんなわたしといる真がなに言っても従わないだろうし。それに命令する事ないしな。仮に今から他の奴等が " 俺等も探索に行く! " とか言い出しても止める義理もなければ、止める理由もないし。

へぇ、勝手に行けば?ってなるよね。



「ていうか、お腹空いたよね」

「わかる。千夏、なんか作って来てー」

「怪我治ったのに雑用押し付けんのやめろ」

「え、俺まだ治ってないんだけど」

「まだ治ってない健ちゃんと弘のは、作って来てあげるよ。何が食べたいの? ちなみに他の奴等は知らんな」

「ふざけんなブス、デミオムライス作って来いよ」

「注文してんじゃねぇよクソ眉毛」

「俺は、明太子オムライスー!」

「だからお前等には聞いてねぇんだよ!!」



ちなみに食料庫は、なんていうか…でっかい食堂みたいな感じで食材とか調理器具とか、まぁかなり色々と充実してる場所なんですよ。テーブルと椅子もあるしね。

で、別に作らなくてもレトルトもあるから楽が出来るんだけど…何故かこいつ等は、作れの一点張りである。

呑気にクッキングしてる暇ねぇだろ! いや、暇だったわ…クソが。


prev / next

[ back to top ]