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まぁ、かなりの重傷だったけど…まじで生きててよかった。本当に勘弁してほしい。
なんて珍しく健ちゃんと真面目な会話をしていると、医務室のドアが乱暴に開かれ最高に機嫌が悪そうな真が入って来た。
尚、火傷のせいで上半身は裸でバスタオルを肩に掛けているだけだ。いや、火傷は張り付くからね仕方ないよね。
「おかえり、花宮。原は回復薬で多分完治したよ」
「ん、あぁ…そうみてぇだな」
「花宮は、まだかなり痛いみたいだね」
「…チッ、大した事ねぇよ」
「ほら千夏、手伝ってあげないと」
「…うぃーす。ちょ、睨まないでよ。痛みで苛々するのはわかるけどさ」
「テメェのアホ面見たら更に苛々すんだよ、クソが」
「すげぇ理不尽」
乱暴にベッドに座る真は、痛みで苛々している様でまじで機嫌が悪い。いや、まぁ…めっちゃバスタオルが血塗れですしね。シャワー浴びるのもかなりの激痛だろうに。
ていうか、ズボンもまともに穿いてなくてちょっと引いた。いや、さすがにそっちはちゃんと隠しといてよ。
で、背中側はそこまで酷くないので寝るには寝れるらしいが、痛みで少し寝ては起きてを繰り返していたらしい。
「まじで痛そう」
「いてぇに決まってんだろ、ブス」
「引っ叩いてやろうか」
「あ? やれるもんならやってみろよ」
「ていうか、花宮も夢見たならこれ飲まないとでしょ。古橋は、後でいいって言ってたし」
「見事に全員が精神攻撃されててキレそう。いや、なんか…まじでごめん」
寝て起きて、悪夢を見たらあの薄青い薬を飲むって話だったんだけど…健ちゃんは1番に起きて、嫌な夢見たって言ってたから薬を飲んで貰った。
で、薬の減り具合を見る限り…多分、一哉も嫌な夢を見たから薬を飲んだんだよね。
まぁ、弘と康次郎は3人に比べたらまだましだけど…多分、怪我してるから夢見ると思うんだよね。
で、健ちゃん曰く真は既に嫌な夢を見ているらしいので、薬を飲むべき。ていうか、わたしが寝てる間に起きるんじゃないよ。
「…チッ、仕方ねぇな…まっず」
「それで足りない分は、ザキと古橋が起きる頃には溜まるでしょ」
「回復薬はまだ掛かりそうだな」
「さっき原が飲んだからね。溜まり次第、花宮はすぐ飲んでね」
「わかってる」
あ、やっぱり真でも不味いと思うんだ。いつもカカオ100%のチョコとか食べてるから、美味しいとか言い出すかと思った。
そんな事を思いつつ、真の髪の毛を適当に拭く。ていうか、無駄にシャワー浴びるのやめろ。気持ち悪いのはわかるけど、ベッドにいないから治り遅いし。そもそも、めっちゃ血出てるからね。
で、大人しくわたしに髪の毛を拭かれてると思ったら、急に真にバスタオルを奪われた。
「えっ…ぐえーっ!? ちょ、真おもっ…痛い痛いっ…!!」
「うるせぇ女だな。黙ってろブス」
「健ちゃん助けて! 真に襲われる!!」
「確かに花宮の見た目も合間って犯罪臭がするけど、そこまで飢えてないでしょ」
「健ちゃん突っ込むところおかしいから!」
「え、突っ込むのは花宮でしょ?」
「冷静に生々しい下ネタやめてくんない!?」
いや、本当に意味がわからないんだけど。
で、何故か真がわたしに覆い被さってる訳だが…正直、全力で真をぶっ飛ばしたいが…怪我をしているせいでそれも出来ない。
いや、やろうとすれば出来るけど…さすがにこの火傷を目の前にしたら気が引ける。ていうか、やめろよ! 普通に触れただけで痛いんだろ!? だったら、大人しくしてろよ!
尚、わたしの訴えも空しく真の抱き枕(不本意)にされました。クッソ、まじで動けないんだけど。
(千夏も寝なってさ)
(さっきまで寝てたんですけど!)
(黙らねぇと黙らす)
(怖っ! いたっ、ちょっと近いし痛い!)
(痛くしてんだよ)
(クソかよ!!)
(せっかくだし、寝ときなよ)
(嫌だぁ! 犯されるー!!)
(さすがに公開プレイはちょっと…)
(今日の健ちゃんまじで嫌い)
(ありがと)
(クッソ!!!)
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