さよならと嗤う | ナノ
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で、落ち着いた千夏が顔を上げたところで結構本気でデコピンをしてやった。

そしてカエルが潰れた様な声を出して、オデコを押さえる千夏を無視してベッドから出る。



「千夏は、まだここにいろよ。で、高尾は付いて来て」

「あ、了解ッス」

「くっ…くぅ…おのれ、一哉」

「つーか、俺等が死んだら千夏がぼっちになっちゃうし。そもそも、俺等がそう簡単に殺される訳ないっつーの」

「確かに。ていうか、千夏は自分の心配してよね。ほんといい加減にしてほしい」

「ムカつくやら嬉しいやら申し訳ないやらで千夏ちゃん混乱中」

「常に混乱してる癖になに言ってんの?」



千夏とか常にメダパニ状態でしょ、もしくはパルプンテ。

今更、俺等の心配とかとち狂った事しなくていいから。まずは、自分の状況把握しろって話だよね。いやぁ…まじでバカ。千夏って頭はいいのにたまにまじでバカでクソ。

そもそも、勝手に夢ん中で俺等の事殺して意味もなく罪悪感とか感じてるならまじでバカ。豆腐メンタルなんだから、余計な事は考えんなっつってんのにさぁ。

それなら、俺とかザキは姿形、声まで千夏のニセモノをめっちゃ殺したからね。夢じゃなくて、現に破壊したからね。



「俺さ、千夏の姿のニセモノめっちゃ殺したからね。夢じゃなくて、この手でナイフ突き立てて、銃撃ってさぁ」

「原さんド直球」

「だからさぁ、千夏が夢とかで要らん心配する必要ねぇの。俺は、ニセモノだとしても千夏を殺したって言ってんだから」

「とか言ってるけど、原もザキもかなり無理してたからね。だからって言うのも変だけど、夢で殺したのは俺等のニセモノって事でいいじゃん」

「おい、瀬戸…そこは空気読めよ」

「読んでのフォローだよ」

「ぎゃはは、なんだかんだで千夏さんめっちゃ愛されてるッスよねぇ」

「は? 高尾殺す」

「ひえー! こわっ!!」



つーか、本当に余計な事は考えなくていいんだってば。俺等で、クローンを殺してここから脱出するって事だけわかってればいいんだよ。

もう、ほんと面倒臭い。

で、更に余計な事を言った高尾を許さない。

大袈裟に怖がる高尾に蹴りを入れると、原さんも花宮さんもマジでツンデレー! とか更にふざけた事ぬかし始めたから、ついでにもう1発蹴り入れといた。

で、何故か黙ったままの千夏を不思議に思い、振り返ると…目を見開く。

…やっぱり、高尾殺す。

そこには、耳まで真っ赤にした千夏が俯いたまま固まってた。



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