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本物の千夏の感触を確かめてたら、花宮が話し掛けて来て適当に対応してたら…クソ笑った。
ははっ、まじでざまぁ。
頭を撃ち抜いたのに死なねぇのは、クソムカつくけど。怪我したんだ? ぶっ、ざまぁみろ。
で、医務室に入るとまじであのクソ女がいてまじで笑う。
「…あれれー? 姫野さんどうしたのー? 頭に包帯なんか巻いちゃって…転んだとか?」
「……急に頭が痛くなって、気が付いたら血が出てたんですよぉ…。それより、原さんも…お腹痛そうですね? 大丈夫ですかぁ?」
「………死ぬ程、痛かったけど。めっちゃ清々しい気分だから、ぜーんぜん余裕だけどー? それに " 本物 " の千夏も戻って来たし?」
「……、志波さん元気になったんですねぇ。ずっと心配してて…本当によかったです」
「まぁ、姫野さんも気を付けてね? いつ死ぬかわかんないから、さァ…?」
お互いがお互いに敵だと認識しての会話。
ヘラりと笑顔を張り付けて、前髪で周りには見えない事をいいことにクソ女を睨む。それに全く臆する様子もなく、笑顔を返してくるクソ女。
お前、まじで次は殺すから。
そしてまさか俺とクソ女が会話をするとは思っていなかった誠凛の連中は、ぽかーんとアホ面しててうける。
で、牽制はしたからクソ女から1番遠いベッドに向かい、ゆっくりとベッドに腰を下ろすと高尾が肩を震わせて笑いを堪えていた。
「ぶ、ぶはっ…は、原さんっ…かっこ良すぎッス」
「…原を本気にさせた女、か」
「その言い方やめてくんない? いや、間違ってはないけど胸糞わりぃからまじでやめて」
「んんん? わたしには全く意味がわからんのだが」
「千夏は、わかんなくていいから」
「いつになく原が必死である」
「…古橋、お前まじで後で覚えてろよ」
さっきの花宮との会話を聞いていた高尾と古橋は、意味がわかったみたいだけど…俺が寄り掛かってたせいで、全く会話を聞く余裕がなかった千夏は何がなんだかわかってないらしい。
いや、まぁ…わかんなくていいんだけど。
つーか、千夏がいつも通り過ぎてムカつく。いや、その為にここまで体張ったんだけどさぁー。なんか、気が抜けたっつーか…イラっとするよね。
とりあえず、見た限り重傷は俺と花宮っぽいけど…なんで花宮といたはずの古橋はピンピンしてんの、まじで謎なんだけど。
まぁ、ザキも比較的ピンピンしてっけど古橋よりは怪我してるからなぁ。
「ほな、詳しくは怪我が治ってからでええよ。今は、ゆっくり休んでな」
「そうですね。暫くの間、探索はせずに情報整理をしておきます」
「はいはい、おっけー」
「瀬戸さんと山崎さんも、ゆっくり休んで下さいね。何かあれば、呼んで下さい」
「雑用なら千夏がいるから大丈夫」
「確かに、働けこのやろう」
「いつもは優しい組の健ちゃんと弘が厳しい」
花宮と古橋は、少し離れた場所だから…まぁ、あんまり詳しい話は出来ないかな。つーか、端に陣取った俺が悪いんだけどー。
とりあえず、まじで怪我が治るまでは大人しくしとくしかないよねー。
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