さよならと嗤う | ナノ
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まず最初に保健室に向かって鍵を試したけど、やっぱり開かなくて…仕方なく職員室まで戻って順に探索をし始めた。

だけど、そんなんしてるならこの鍵を試せる場所を探しに行った方が早くね? と瀬戸に言うと、じゃあ軽く試しに行って来ていいと言われて1人で視聴覚室まで来た。

で、まぁ…開かない。
保健室はさっき試したし、福祉室も開かなかった。

後は、調理室と技術室。

で、調理室に来て試したが、開かない。そんで結局…技術室も開かなかった。

ちなみに音楽室もダメ元で試したが、やっぱり開かなかった。

ってことは、この鍵は2階か3階で使うって事だから…1階を順番に探索するより、2階に行った方が絶対にいい。

走って職員室に戻り、この鍵は1階じゃ使えない事を伝えると瀬戸もすぐに意図を汲んでくれたみたいで、2階に行こうと言ってくれた。

いや、まじで話が早くて助かる。



「っで、全部殺すけどいいよねー? むしゃくしゃしてるし」

「なら、手榴弾試すか?」

「あ、いいねー。ザキってば天才」

「はぁ…じゃあ一応、壁に隠れるよ」

「はい、ザキよろ〜」



階段を上がってすぐに大量のゾンビがお出迎え。すぐに銃で応戦するが、数が多かったのでザキの提案で手榴弾を試すことになった。

で、なんの躊躇もなくピンを外してこっちに迫って来てるゾンビの先頭の奴に投げた。

はい、ナイスヒット。

その瞬間に壁を背にし、そのすぐ後に爆音が鳴り響く。そして壁から様子を伺えば、何一つ残らず消し飛んでた。

うわ、やばっ…うける。

とりあえず、ドロップアイテムは無さそうだし…ザキがすげぇ! とか感動してる間に目の前にある美術室に鍵を試す。

そして、カチャリと何かが外れる音。



「あっ、ここビンゴ」

「まじかよ! でもここ美術室、だよな?」

「…多分、なんかしらあると思うから油断しないでね。後、絶対に離れない様に動くよ」

「おっけー。じゃあ開けるよん」

「……銃、構えとくから。ザキは後ろお願い」

「おう、わかった」



慎重にドアを開けると、そこには怪しげな椅子に座る石像が小さな箱を大切そうに抱えていた。

怪し過ぎて迂闊に近付けないと判断し、更に周りを見渡すと…異様な事に気付く。

どこを見ても壁しかない。
しかもどう見ても部屋が狭い。確か、見取り図で見た美術室はもっと広かったはず…となると。



「あれ、取んないとダメっぽいよねー」

「絶対に罠だと思うけど、ね。 どうする?」

「いいよ、俺が行く。瀬戸とザキは、俺に何があっても絶対にこっち来ないでよ」

「っんな事言ってもよ!」

「3人で閉じ込められたら逃げらんねぇじゃん。助けが必要なら俺が言うし、って事で瀬戸ちゃんよろしくねー」

「…はぁ、もうさぁ。この役回り嫌なんだけど」



さすがIQ160。
最悪の事態を想定して、既に嫌な顔しててうける。

いや、まぁ…大丈夫っしょ。
ていうか、情報と薬が手に入るなら喜んで怪我くらいしてやるってー。

死ななきゃ安い。
どうせ、俺等の怪我は医務室で寝てれば治るんだし。

そして銃だと咄嗟に動けなくなりそうだから、銃をしまってナイフに持ち変えてから石像の前まで向かった。



※体育館
(で、説明しなくていいんスか?)
(したところで何も変わらんからな)
(ま、確かにそッスよね)
(むしろ、千夏に負担が掛かる)
(あー…それは避けたいッスよね)
(ま、赤司が上手く誤魔化しとるから大丈夫やろ)
(つーか、アレを見ても千夏さんを疑ってるのがすげぇッスよ)
(見てる様で、なんも見とらんからな)
(ぎゃはは、まじ節穴。あの嬉しそうな顔…ムカつきますわー)
(今は好きにさせとき、後で後悔させたる)
(ひゃーこわい。ま、俺も手伝いますけどね)

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