さよならと嗤う | ナノ
24*(3/4)


◆◇◆◇◆

赤司と高尾から武器を受け取り、すぐに体育館から出た。探索するルートは既に決まってるからな。

今吉さんから預かった小さな鍵を持っている俺と古橋は一気に3階に向かい、原とザキと健太郎にはどこかの鍵を持たせて1階から順に探索して階を上がって来るようにと指示してある。

もちろん、職員室を始めとした1度探索した場所も念入りに探す為だ。そもそも、回復薬も職員室にあったからな。



「花宮、早速だが使って構わないか?」

「あぁ、弾薬は尽きねぇからな出し惜しみする必要はねぇよ」

「こんな奴等に構ってる暇はないからな、すぐに終わらせて薬を見付けよう」

「頭を狙え、全滅させたらお前はそこを探索しろ」

「あぁ、わかった。何かあれば呼んでくれ、すぐ向かう」

「あぁ、古橋もな」



3階に着いた瞬間にゾンビが現れ、古橋が銃を構えた。その間に俺は手前の教室の探索へ向かう。廊下から銃声が響き、古橋がゾンビの相手をしているのがわかる。

とりあえず、全ての机、ロッカー、ごみ箱の中まで隅々まで確認するが特になにもなく教室を出る。既に古橋の姿はなく、ゾンビもいない。

古橋がいるであろう教室に声を掛け、返事を確認してから隣の教室に入る。

…正直、保健室が1番怪しいんだが鍵がないので入れない。鍵を見付け次第、保健室に試しに行く事にはなってるが…そもそも鍵の入手が出来るかどうかもわからねぇからな。

まぁ、原達の持ってる鍵が保健室の鍵なら1番いいんだが…そう簡単にはいかねぇだろうな。


それにしても…なんもねぇな。さすがに普通の教室には置いてねぇか? 回復薬があった職員室は、最初から開いてたが…あれは単なる慣れるまでのお助けアイテムって感じだろう。となると、やはり名前付きの教室が怪しい。

あぁ…クソッ、んなのはわかってんだよ。



「花宮、次は2ーDに行く」

「あぁ、わかった」

「…なにか、あったか?」

「いや、なんもねぇよ」

「そうか、こっちもだ…」

「チッ…原達がなんか見付けてればいいけどな」



焦っても意味がねぇのは、わかってるが…ここまで何もないと苛々も募っていく。

結局、2ーCにも何もなくすぐに2ーEに向かいドアを開ける。

が、そこにどう見ても異色のゾンビが2体がいて、待ってましたと言わんばかりこちらに向かって来た。

すぐに銃を構えて発砲し、古橋を呼ぶ。

チッ…死なねぇ上に分裂すんのかよ!

確かに、頭を撃ち抜いたはずだが…ゾンビは倒れるどころか分裂し、増えていく。じゃあ、さっきのゾンビ達もこいつから出て来た奴等って事か。

無駄に数が増えていくゾンビに苛立ちながら、1体ずつ確実に仕留めていると古橋が合流し、直ぐ様ゾンビの殲滅に掛かった。


prev / next

[ back to top ]