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07*(1/3)




康くんと付き合ってから早いもので半年が経った。

ちなみに原くんとともだちもなんだかんだ、最近は喧嘩ばっかりしてるけど仲良くやっている様子だ。



「なまえ、今日はどうする?」

「今日は、母さんが康くんの為に晩ご飯作るって言ってたから、わたしん家でいい?」

「あぁ、構わない。なまえの母さんにも改めて礼を言わなければな」

「いいよ、礼なんて。康くんが来るだけで喜ぶしあの人…」

「しかし、毎回晩ご飯をご馳走になってるだろ? なにか贈物でも…」

「いやいや、要らないよ! そんな気にしなくていいよ!」



康くんと廊下を歩きながら、今日の帰りの話をしていた。

康くんの基本的に食事は、外食だった。親からお金だけ与えられる為、特に不自由はないらしいんだけど…さすがに栄養バランスとかが気になるし。

それに康くんは、スポーツマンでもある。だから出来る事ならきちんとした食生活をして欲しくて、最初はたまにあたしが康くん家に行ってご飯を作ったりしていたんだけど。

毎回、帰りが遅いのを母さんに怒られた上にともだちがフォローのつもりだったのか康くんと付き合ってる事を母さんに言っちゃって。

結果的に康くんを母さんに紹介したんだけど、もう康くんが色々とぶっ飛んでて大変だった。いや、母さんもかなりぶっ飛んでたけど。

だって、康くんったら普通に親に虐待されてたとか、お金だけ与えられてますとか言い出すんだよ? いきなり過ぎるでしょ。

必死に止めるわたしに、これからずっとなまえと一緒にいるのになまえの親に隠し事はおかしいだろ? と言われて、わたしは言葉を失ったよ。

というか、恥ずかしくて死にたくなったよ。親の前でなんて事を言い出すんだ! と思いながらも嬉しかったんですけどね。


そんな康くんの話を母さんは、最初こそ余りいい顔をしていなかったんだけど、その言葉に涙しながら"いい子だねぇ…バカな娘だけどよろしく頼むよ"なんて言い出すんだもん。

もうなんか…ついていけなかったよ。

そして母さんに康くんとの交際を認められてからは、よくわたしん家で晩ご飯を食べるようになった。



「ならいいんだが…俺は、なまえにもなまえの母さんにもなにもしてやれてない気がする」

「そんな事ないからね? わ、わたしは、康くんがいればいいと言うか…なんと言うか…」

「なまえ…」

「はいはーい! そこ! 廊下でいちゃつくなー!」

「なっ…ともだち!?」



そしてかなり不機嫌そうなともだちに指を差される。なんてタイミングで現れたんだ! 見られたくないと言うか…聞かれたくなかったよ!

わたし、恥ずかしくて死にそうだよ!



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