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俺には、付き合った理由はHが上手いからだとか言ってた癖になんなのあいつ。

ちょっとだけともだちの素直な気持ちを聞けた気がした。まぁ、ヤリチンとか言われてるけどね。(※2回目)

しかしそんなともだちの言葉と態度に女達は納得する訳もなく、むしろ怒り出した。

そしてお決まりの平手打ちである。いや、まだ手を振り上げているだけだけど…

まぁ、させないけど。



「はいはぁ〜い。俺の彼女に手荒な真似しないでねぇ〜」

「は、原くんっ…!?」

「なんでいるんだし」

「えぇ? 彼氏が彼女を助けるのに理由がいるの?」

「うわっ…なんかキモい」

「助けに来た彼氏にキモいとか酷いよね」

「いや、頼んでないし」



あぁ、やっぱりともだちはともだちだった。いや、ここで一哉っ! とか抱き付いてこられても萎えるけどさ。

なんかこう…もっと他にあるでしょ。

まぁ、ともだちに期待しても無駄だからもういいや。とりあえず、手を振り上げていた子の手を離してあげる。

俺、女の子には優しいから。紳士だから。



「はぁ…わたしはもう行くから。あんたらの大好きな原くんも来たことだし、後はご自由にどうぞ」

「は、はぁっ!? あんた彼女でしょ!」

「ホント! 彼女の癖に冷たい! 俺ってば浮気しちゃうよ!?」

「だから、したければすればって言ったじゃん。その代わり、わたしに見えないところでよろしくね」



あぁ、もう! ホント可愛くない! でもそんなともだちだからこそ付き合ってられるんだろうけど。

そして何事もなかったかの様に、俺等を置いて立ち去ろうとするともだちの腕を引っ張り抱き寄せるとともだちは、大人しくなった。

クッソ! なんか今日のなまえ可愛いんだけど! いつもならキモいとかウザいっ! って言うのに。



「なんですか、原くん」

「ちょ、拗ねてんの? いや、浮気とかしないから。俺、ともだちのテクにメロメロだから」

「しね」

「いや、ともだちは俺が死んだら泣くでしょ? だから死ねないですぅ〜」

「いやまじ死んでくれ」

「ヤンデレなの? なまえってばヤンデレなの? 一緒に死のう的な? やだ、なまえの愛が重い! でもそれがいい!」



そして遂にともだちから拳が飛んで来た。

が、それを華麗に避けつつともだちの首筋にちゅーをするとギャーギャーと騒ぎ出すともだちがなんか可愛くてからかってたら、いつの間にか女の子達がいなくなってた。


てか、普通に俺もなんだかんだ言ってともだちのこと好きだよなぁ〜なんて思ってたらともだちの拳が俺の鳩尾にめり込んだのであった。




(ぼ、暴力反対っ!)
(う、うっせぇ! 離れろ!)
(やだ、ともだち顔赤い〜)
(お前、ホント死ねよ)
(やだ、死にませぇ〜ん)
(このヤリチンがっ!!)
(ともだちだけのヤリチン!)
(要らねぇよ!! しね!)
(お前等、いい加減戻るぜ…)
((あ、ザキいたの?))
(お前等、ホントなんなの!?)


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