06*(2/4)
・・・な、なんだろう。
凄く悲しくなって来た。
「あぁ〜泣くとかマジ勘弁して」
「テメェの言い方がわりぃんだよ、バァカ」
「だってさぁ〜友達からとか舐めてるっしょ?」
「だからそういう言い方すんなって言ってんだよ。古橋がいいっつってんだからテメェは、黙ってろ」
「とかいって、1番心配してんの花宮じゃん。あの日、古橋に近付くなって言おうとしてたくせにさぁ〜」
あぁ…本当にわたしは、信用されてないんだなぁ。というか、これは嫌われていると言ってもいいんじゃないのかな。
情けない話だが、何故だか涙が止まらない訳だけど…なんだかなぁ。
やっぱり、花宮くんはわたしに用があったんじゃん。顔が見たかったからって…完全に康くんの嘘じゃん。
そりゃあ…康くんからしたら俺に近付くなって言うつもりだっとか言える訳ないけどさ。
「で? 反論はないの?」
「…反論もなにも、わたしが康くんを好きって言ったところで信じてくれないんじゃ意味がないよ」
「まぁ、そうだねぇ〜だって信じらんねぇもん。普通に気味悪がってくれた方が信じられるわ」
「わたしは、康くんを気味悪いとか思った事はないし。純粋に好きなだけだよ」
「なんつーか、事情を知ってからの綺麗事にしか聞こえないわぁ〜」
「原、やめろって言ってんだろ」
原くんは、とことんわたしを信用していない様だ。でも原くんの気持ちも少しだけわかるから…。
わたしだって原くんを余り信用してないし。ともだちの彼氏だけど…たまに寂しそうなともだちを見ると本当にともだちの事が好きなの? と聞きたくなる。
最初こそ体の相性で付き合ったなんて言ってたけど、今ではともだちは原くんを好きだと思うし。
原くんも好きだと言ってくれると言ってたけど…本当にそう思ってるのか信じられないもん。
「そんなにわたしと康くんが一緒にいるのが嫌なら、康くんに言えばいいじゃん」
「は? 古橋に言っても無駄だからなまえちゃんに言ってんだけど?」
「つーか、古橋もいい加減出て来い。いつまで隠れてんだバァカ」
「悪い…出て行くタイミングがわからなかった」
グズグズと涙を拭いながら、聞き慣れた康くんの声に自然と涙が溢れてくる。
なんで康くんがここにいるの。
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