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あの日以来、わたしは古橋くんが気になっていた。ぶっちゃけた話、あの日以来特に話したりはしていたのだけれどクラスが同じなのでたまに古橋くんの方を見るようになった。
まぁ、これと言ってなんの変化はないんだけどね。いや、当たり前だけど。
「なまえ〜、次サボろ」
「ん、別にいいよ。明日香と美紗は?」
「いや、あの2人いるとうっさいから黙って行く」
「それ本人に言ってみて」
「やだよ、私そんな子じゃないし」
まぁ、わかっていたけど。わかったわかった〜と適当に返事をすると、じゃあいつものところに先に行ってるね〜と教室から出ていくともだちにため息を吐きながらわたしも暫くして教室を出た。
明日香と美紗は、未だに教室に帰って来てないのはある意味運がよかったのかもしれない。まぁ、すでにあの2人がサボっているという可能性もあるんだけど。
そしていつもサボっている中庭に向かう途中で、先に向かったはずのともだちに会った。
理由として、わたしが言っていた通り中庭にはすでに明日香と美紗が居たらしく違う場所でサボりたいとの事だった。
でも他でサボるとなるとだいぶ場所が限られてくる。空き教室、屋上、校舎裏…。うーん、なんか普通に誰かいそうだよねぇ。
そして結局、校舎裏…空き教室と行ってみたがすでにサボってる方がいました。てか、盛ってました。
で、1番人気がありそうな屋上に来たんだけど…運がよかったのか誰もいない。てか、屋上とか初めて来たかも。
「あぁ…やっとサボれる〜」
「もうサボれるなら、トイレでもいいとか言ってたしね」
「なんか今日は、テンション上がらないんだよ〜」
「いつもともだちは、比較的テンション低いじゃん」
「いや、そうじゃなくてね? でもなまえだから今の内に愚痴っとこ〜」
なにそのよくわからない基準。でも猫を被るとまではいかないが、なかなか明日香や美紗に素を出さないともだちはこうしてよくわたしと2人になりたがる。
ちなみに酷い時は以前あった様に、勝手に家にいる時さえある。まぁ、家庭環境があまりよろしくないので仕方がないが。
そしてゆっくりと座り込むともだちの隣にあたしも腰を下ろす。
「あー、彼氏欲しい」
「あんたそればっかりだね」
「顔も良くてHが上手い人でよろしく」
「意味がわかんないです、はい」
とりあえず、いつもの彼氏欲しい症候群が発症し始めたともだちを若干無視して、わたしは携帯を弄りだす。
もちろん、ともだちの話は一応聞いてるよ。反応は、あんまりしないけど。
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