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原高コンビが黄瀬笠松コンビを撃破して間もなくして、ある場所では更に混沌とした事が起きていた。
「…チッ、面倒くせぇ」
「まぁ、そう言うなっ…て!」
「んなの当たるかバァカ!」
「へぇ…案外動けんだな、お前」
「今までずっとあのキチガイ女の相手して来たんだ、このくらい出来ねぇとやってらんねぇんだよ」
「アハハ、なるほど納得した。ま、でもお前はここで死ぬけどな!」
花宮と虹村がまさかの対面をしていた。
ちなみに花宮の手には、マグナムが握られているがすぐにナイフに持ち変えた。
もちろん、虹村もマグナムを構えていたが花宮がナイフに持ち変えたのを見て同じくナイフに持ち変えた。
というのも、お互いに姿が見えていて、ある程度頭の回転が早く、動ける相手にマグナムは当たらないと判断したからだ。
「バリバリの頭脳派だと思ってたけど、流石はキラが狙ってるだけの事はあるな」
「ふはっ、優等生って言うのは文武両道だからな。それにいちゃもん付けてくるバカ共が多くて嫌でも身に付くんだよ」
「あっぶね! ったく、随分と物騒な優等生だなぁ! オラァァ!」
「あっさり避けてる奴に言われたくねぇよ、バァカ」
お互いにナイフで切り込むが致命傷を与えるどころかお互い無傷でまた距離を取る。
なんだこいつ等。
忍者か、忍者なのか!
しかも虹村なんてナイフに加えて蹴りまで出してたのに、それを受け流して再度ナイフを突き立てる花宮。
アレだ、お前等なんでバスケをやってるんだと言いたい。
実は、暗殺部隊にでも入っているんじゃなかろうか。
そして暫くナイフのみで戦っていたが、一向に攻撃が決まらない。というのも、どんなに虹村が攻めても花宮が全てを受け流してしまい、花宮は花宮で決定打がなく攻めきれない。
ある意味、膠着状態である。
「武器がねぇと埒があかねぇな」
「ふはっ、随分と弱気じゃねぇか」
「いや、早いとこ終わらせねぇとキラが来そうだし。なんならマグナムで運ゲーやるか?」
「お互いに弾薬無くなるだけだと思うけどな」
「だよなぁー! って、受け流すんじゃねぇよ!」
「テメェこそ避けんな、死ね」
しかしお互いにマグナムを手に取ろうとはしない。なんと言うか、面倒臭い奴等である。
と言うのも、マグナムとナイフならナイフの方が隙が少ないからというだけなんだが。
もちろん、この2人の様に動ける者だけだが。
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