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しかし、エンカウント率が高い今回のゲームはそう簡単にはいかない。
「…っ! 黄瀬! 危ねぇッ!!」
「う、うわぁっ!?」
「…チッ、木を背にして周りを警戒しろ。すぐにまた撃ってくるぞ」
「う、え、あっ…はいッス!」
いくら、周りを警戒していたからと言っても不意打ちに気付く辺り、流石は優秀候補である。
なんとも恐ろしい。
そして木を背にして周りを警戒しつつ、笠松と黄瀬は先程手に入れた武器を構えた。
ちなみに先程、手に入れた武器は、ショットガン・マグナム×2である。
無駄に持つと動けないと判断した結果、これだけを持ち出した。笠松がショットガンとマグナムで黄瀬がマグナムを2丁持っている事になる。
「うっわぁ〜あれを避けられるとは思わなかったなぁ。え、なに? なんか能力でもあんの〜?」
「…あの声、霧崎の原さんッスね」
「チッ…また厄介な奴に見付かったな。アイツは、なにして来るかわかんねぇから目離すなよ」
「…りょ、了解ッス」
「てか、そうやってずっと隠れてるつもり〜? いや、別にいいんだけどさ?」
笠松と黄瀬を煽るようにケタケタと笑いながら木の影から出て来たのは、黄瀬が言った通り原だった。
原の手にはM16と手榴弾が握られていて、ニヤリと笑うとなんの躊躇いもなく手榴弾のピンを口で外すと笠松と黄瀬が隠れているであろう木の影へ放り投げた。
原から目を離す事なく警戒していた2人は、直撃こそしなかったが爆風に巻き込まれてしまい体を打ち付けてしまうが武器を手放す事はなく辛うじて立ち上がる。
「黄瀬、大丈夫か?」
「な、なんとか。ていうか、本当に問答無用で殺しに来るんスね。なら俺だって!!」
「バカ野郎! まだ爆煙で視界が悪い! 無闇に動くなッ!」
「えっ?う、うわッ!?」
「は〜い♪ 黄瀬くんゲット! 原さん、後は笠松さんだけッスよ!」
「いやぁ、簡単に出て来ちゃうんだもんなぁwww 単純過ぎっしょwww」
ケタケタと笑いながらM16を乱射しながら笠松が木の影から出て来ない様にゆっくりと歩を進める原。
そして爆煙で視界が悪いのに飛び出して来た黄瀬の脚にロープで引っ掛けて、そのまま捕縛して武器を取り上げた高尾。
そんな黄瀬を助けに行きたいが原がそれをさせまいとM16を乱射している。
それに高尾は高尾で黄瀬を盾にする様にして原に合流すると、ポケットから手榴弾を取り出してピンを抜くとまたしても笠松がいるであろう木の影へ放り投げた。
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