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さすがは、前回の生き残り優勝者である。
特に何も考えてないと言わんばかりに銃口を赤司に向けている青峰だが、なんだかんだで警戒をしているみたいで赤司から目を離さない。
「レオの次は大輝か。いくら、大輝でも僕に逆らうなら殺すよ」
「まだなにも言ってねぇよ。いや、まぁ…会ったからには殺すけどな」
「征ちゃん! 協力しましょ! なら、あの子も殺れるわ!」
「…邪魔をしたら許さないよ」
「援護は任せてちょうだい!」
青峰は、ダルそうに首を鳴らすとゆっくりと引き金を引く。しかし、それを赤司が避けるとわかっていたのかすぐにナイフで赤司に向かって行く。
だが、それを実渕が邪魔をする様にマグナムを撃つがギリギリで避けると赤司の腹部目掛けてナイフを突き立てた。
しかし、その瞬間に赤司も青峰の腹部に銃弾を撃ち込んだ。だが、すぐに青峰が赤司に追い討ちを掛けるようにマグナムを撃ち込むと赤司は崩れる様に倒れた。
そして青峰は、その場からすぐに離れて木の影に隠れた。
「せ、征ちゃん!?」
「チッ…さすがに無傷とはいかねぇか。でも赤司はもう無理だろーし、あんた殺して退散するか」
「そう簡単に殺られないわよ!」
「とか言いつつ狙い放題だけどなー」
そう言うと木の影から実渕目掛けてマグナムを発砲する。実渕は、それを咄嗟に避けようとするが赤司が殺られた事に動揺したのか避けきれずに弾丸を受けてしまう。
しかし、実渕も諦めずに青峰が隠れている木の影に向けて発砲する。だが、さすがに手負いといえ勘が鋭い青峰。
実渕の弾丸を避けつつも、確実に実渕に向かって銃弾を撃ち込んでいく。
「…くっ! な、なんなのよ! 隠れてないで出て来なさいよ!」
「誰が出るかよ」
「…うっ…くっ…!」
膝をついて辛そうにしている実渕だったが、青峰の攻撃についに倒れた。
元々、青峰の方が状況的に不利だったのが嘘の様だ。負傷はしたものの、赤司と実渕を仕留めている辺り、さすがは前回の生き残りである。
しかしそんな青峰に忍び寄る影が2つ。
原高コンビである。
ちなみに高尾は、潜んでいた緑間を見張るように木の上で身を潜めている。
そして原は、青峰の背後に立っていた。
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