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そして各参加者はゲーム機に乗り込み、他の者はモニタリング室へ向かった。
「"虹村の代わりに俺が放送するぜ〜。まぁ、ルールは既に把握してると思うし個人戦って事だけ覚えときゃいいんじゃね? あ、でも今回は誰に殺されたかちゃんと名前で言うらしいからちゃんと聞いとけよ〜。そんくらいしか話すことねぇし、まぁ頑張れやー"」
と、なんとも適当な福井の放送を合図にゲームはスタートした。
そして開始早々、いきなりバトルが勃発しているらしくそこらじゅうから銃声が聞こえる。
「ちょっと〜いきなりとかないだけど…室ちん」
「ふふっ、まさか一番最初に会うとは思わなかったよ、敦」
「それこっちのセリフだし。しかも、いきなり撃つとかさすがって言うかさぁ〜」
「それなら敦だって撃ったじゃないか」
「致命傷与えてないなら意味ないし〜。てか、迷わず足狙うとか室ちんなんなの? どっかの軍隊にでもいたの? あぁ〜もう最悪だし」
いきなり、出現地が同じと言うかすぐ近くだった紫原と氷室はお互いにマグナムで撃ち合った結果、紫原は足を氷室は腹部にに弾丸を受けた。
そして足に弾丸を受けた紫原は、膝を付いてしまい。片腹を押さえながらではあるが氷室にマグナムを突き付けられてしまった。
咄嗟に足を狙う辺り、氷室は怖い。身動きを取れなくさせるのが大事なのをよく理解している。
「また敦を殺す事になるとはね。ふふっ、でもゲームだから仕方ないさ。俺が優勝する様に応援しててくれ」
「あー、また室ちんとか…。てか、応援とかしねぇし。室ちんなんかキラちんにまた殺られちゃえし」
「ふふっ、用心しとくよ」
そして容赦なく紫原の頭を撃ち抜くと氷室は、近くから聞こえる銃声から離れるようにその場から足早に去った。
◆◇◆◇◆
そして更に運悪くと言うか、範囲が狭まったせいで出現地が近かった木吉と根武谷がマグナムを乱射していた。
しかもそこにまさかの黒子が乱入という事態に発展中である。
「…いってぇな! この野郎!」
「木吉先輩は、殺らせません」
「おぉ、黒子! すまんな!」
「いえ、たまたま通り掛かったので。不意打ちが当たってよかったです」
「つか、個人戦なのに協力とかする意味ねぇのによ!」
「意味はなくないですよ。誠凛は、木吉先輩か僕のどっちかが優勝出来ればいいという話ですから」
つまりは、2人で協力してどっちかが優勝するという事らしい。なので黒子が木吉を助けるのは当たり前である。
今回は、個人戦ではあるが協力と裏切り有りなのでそういう作戦も有効だ。
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