ゲームを殺ろう! | ナノ

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そして暫くすると高尾からの原に連絡が来てゆっくりと立ち上がり、原は高尾の元へ向かった。



「ちょ、洒落になんないっしょ…マジで瀬戸じゃん」

「よう。随分と痛そうだな」

「ホント、死ぬ程痛いんだけど。ていうか、瀬戸もボロボロじゃん」

「そこのつり目が思ったより頭良くてさ〜右腕ダメにしたわ」

「まぁ、その俺も足撃たれてもう感覚ないっすけどね」

「なにこの満身創痍な感じ」



原の指示でスナイプを狙っていた奴を探しに行った高尾は、すぐに瀬戸を見付けて攻撃をした。それに対して瀬戸も対抗した。

そしてその最中に高尾が原とGPSで近くにいたキラを呼んだという事だ。その結果、木の上で優勢だった高尾は、足を撃たれて地面に落とされてしまった。

が、そこにタイミングよくショットガンを構えた原が現れたのだ。



「あ〜…高尾、あれいっちゃう?」

「あ、いいっスね! むしろ、ここで瀬戸さん逃がしたら後でキラさんに殺されそうっすもん」

「ハハッ、安心と信頼のキラだよね。じゃあ頼むわ〜俺は多分もう持たないし」

「瀬戸さんは、キラさんにジワジワと殺されたいっすか?www」

「なにその恐ろしい質問」



ガサゴソとリュックからなにかを出そうとしている高尾に警戒しつつも、もはやまともに戦う気がない瀬戸は高尾が取り出した物を見るなり苦笑いを浮かべてアサルトライフルを放り投げた。

つまりは、原と高尾の案に乗ったということだ。

それを見るなり原もゆっくりと膝を付くようにして座り込むと新しいガムを口に放り込み、瀬戸にもガムを投げ付けて渡した。



「キラに殺られんならこっちの方がいいわ。つーか、キラ呼んだのかよ」

「さっき原さん呼んだ時に、一番近くにいた人に応援頼んだんすよ。それがたまたまキラさんだったんすよ」

「あぁ〜クソッ…瀬戸にやられるとか不覚。でも結構楽しめたからいっか!」

「はぁ…花宮に後でグチグチ言われそうだわ」

「まぁ、いいじゃん?」

「ですよね! じゃあ行くっすよ〜」



―――――ドッーン!!!



今までに無いくらいの爆音と共にその場にいた3人は、跡形もなく消し飛んだ。

高尾が使ったのは、新武器だったC4だった。

3人共、仮に生きていても違う誰かに殺られるか時間が来て死ぬかのどちらしかなかった為の判断だった。




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