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一方、一日目に余り動いてなかった笠松と根武谷は支給武器を手に入れるのはとりあえず諦めてトラップに注意しつつ、一日目の情報便りに花宮チームと今吉チームの拠点を探していた。
「多分、今吉チームは昨日より積極的に動いてるはずだ。それに加えて花宮チームは、チャンスを伺ってるってところだな」
「あぁ? つまりどういう事だ?」
「あいつ等は頭が良いからな。それにお互いに意識し合ってる。そこを狙う」
「お、おう?」
「まぁ、つまりは今吉チームと花宮チームが争ってるところを狙うって感じだな」
あぁ、なるほど。と顎を擦りながらふむふむと頷く根武谷に少しだけ不安そうな笠松。
根武谷は、あんまり頭を使うのが得意では無さそうだからだ。だからと言って頭が悪い訳じゃなく、あくまで使うのが得意ではないというだけだ。
しかしそれをどうにかフォローをして根武谷を止めている笠松。さすがあのキセキの世代の黄瀬を手懐けただけの事はある。
「だけど、今吉チームのメンバーはほぼ確定してるが花宮チームがよくわかんねぇのがちょっと気になるな」
「花宮、瀬戸、伊月、相田だろ? んで、相田はいねぇから」
「まぁ、すでに脱落したのかも知れねぇけどな…」
「花宮の奴の事だからわざと合流してない可能性もあるぜ? それかあいつ嫌われてるから協力拒否されたとか」
「確かに…裏切り者が出たしな。だけど、古橋って霧崎だろ? 花宮のチームにいたとしたら普通裏切るか?」
「さぁ? そこまでは知らねぇけど。霧崎ってあぁ見えて仲良いから裏切りなんて余裕でやりそうだけどな」
安定の霧崎である。
そしてさすがは、キラと仲が良い根武谷である。よく霧崎の事をわかっている。
仲が良いから裏切るとは何事なのか。そしてお前から見た霧崎は、一体どんなイメージなんだ。
と笠松は、思いつつも自分より霧崎を知っている根武谷が言うのだから霧崎同士で裏切りもあるのかもしれないと頭の隅に入れといた。
「あ、霧崎って言えば今吉チームのキラには要注意だぜ?」
「…あぁ? 確か霧崎のマネージャーだろ? 特に目立った事は、してねぇと思うが」
「いや、誰よりも注意しなくちゃならねぇのはあいつだ」
「お前んとこの赤司よりもか?」
「赤司とはまた違ったヤバさだぜ、あいつは。なんつーか…ぶっ飛んでる」
根武谷のよくわからない説明に眉間に皺を寄せる笠松だったがさすがに嘘は言わないだろうと根武谷の話を聞いた。
そして、霧崎のマネージャーが頭がおかしいという事がわかった笠松だった。
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