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実渕が去ってから暫くして、森山の姿が消えた。
それを確認して高尾が原の元へ駆け寄ってくる。
「結構いい感じだったっすね!」
「ん〜でも即効性の毒じゃないと有効じゃないかなぁ。ま、でもこれなら確実に数減らせるよねん」
「じゃあ、次の支給武器が来たら仕掛けましょうか! それにしても迷わず置いて行ったっすね」
「まぁ、助かるかわからない森山に構うなら逃げた方がいいって思ったんじゃない?」
「原さんは、俺を置いてったりしないっすよね?」
「え、それを俺に聞く? そんなの高尾を囮として置いてくに決まってんじゃ〜ん」
「ですよねー!!!」
ケラケラと笑う原に酷いっすよ〜と泣き真似をする高尾。
こいつ等は、なんでこんなに仲良くなってるんだ。と言うか、そんなブラックジョーク言ってるのお前等くらいだと思う(今吉チーム)。
そして実渕が残していった支給武器の中から目欲しい物だけを取り出して移動をし始めた。
ちなみに実渕が持って行ったショットガンは、原が予めその辺を撃ちまくって弾数を減らしておいた物だ。
しかも全弾とは、言わずに数発残すというたちの悪さだ。勿体無いと思いつつも、俺もショットガンを持っているからいいか〜みたいなノリだった。
それにしてもこの2人、抜かり無さすぎである。毒ナイフのトラップに加えて、一番使える武器の弾数を減らして置くとは。
「高尾は、接近出来んの?」
「どうっすかね? でも運動は得意だから大丈夫だと思うっすよ」
「正直な話、接近ならキラが一番だと思うけど…持たせたくないからな〜」
「ん〜、どっちにしろ俺は木の上で原さんのサポートするんで接近なら飛び掛かれるし、銃なら狙い撃ち出来るし、どっちでもいいっすよ?」
呑気にどっちがなんの武器を持つかを話し合いながら移動中の原と高尾。
誰か、早くこの2人を殺ってください! 今が狙い目です! こいつら強すぎです!
だが、しかしこの2人の周りには誰もいなかった。
「なら、刀? 剣? よくわかんないけどこれ高尾な。俺、バット持つわ」
「ショットガンに金属バットとかマジ世紀末じゃないっすかwww」
「常にヒャッハーしてるのがチームにいるけどねん」
「ちょwww キラさんwww」
「まぁ、今吉さんと一緒なら大丈夫だとは思うけどね〜」
なんだかんだで信用(?)されている妖怪今吉とヒャッハー呼ばわりのキラである。
そしてそろそろ日が暮れるし、紫原も心配だからと足早に紫原がいる拠点へと戻って行った。
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