ゲームを殺ろう! | ナノ

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火神がハズレの支給武器の箱を開ける少し前。

原と高尾は、またしても支給武器の箱になにかをしている様だ。

ちなみにここの支給武器の場所に来る前に、今吉とキラと1度合流している。

まぁ、すぐにまた別れたのだが。



「このまま移動しますか? それとも一応、見張っときます?」

「ん〜、ちょっと見たいよね。それにちゃんと機能するか確認もしたいし」

「了解っす! じゃあ俺は、また木の上で待機してるっすね」

「ホント、高尾の支給品便利だよねぇ〜。あ、ガム食う?」

「あ、あざーす!」



原から支給品のガムを貰うとロープを器用に使い、高尾は木の上へ移動した。

そして今更だが原と高尾の支給品について…原は、必需品であるガム。高尾は、ワイヤーやロープなど紐状の物。

もちろん、高尾の紐状の物は他の仲間にも渡してある。ちなみに原も非常食としてきちんと渡している。


そしてその高尾の支給品であるワイヤーで、なにやら支給武器の箱になにやらやっていたという事だ。


そして原と高尾が身を潜めてから暫く経ち、そろそろ飽きてきたといった様子だった原だったのだか不意に足音が聞こえて咄嗟にショットガンを構えながら警戒をした。



「さーて、ここの武器はなんじゃろな〜」

「もうさっさとしてよ〜。またハズレとか嫌だからね」

「いやいや、さすがに2連続でハズレは引かないだろ!」

「なによ、おたま5本と塩って…ハズレってレベルじゃないじゃない」

「まぁ、じゃあ開けるから実渕は周り見といてくれ」

「わかってるわよ」



そこに現れたのは、実渕と森山だった。ちなみに木吉は、いつの間にかはぐれたのかいなくなっていたらしい(※実渕談)。そして原と高尾は、そんな2人の会話を聞いて笑いを堪えていた。

おたまと塩を構えた2人の姿を想像してしまったんだろう。確かにシュールだ。

しかし、この状態で笑う余裕があるとはさすがの今吉チームである。

が、問題はそこではなく…


森山が支給武器の箱を開けた瞬間にシュッとナイフが森山の首筋を掠める。



「くっ…ハズレだったか!?」

「ちょっと! 大丈夫? 結構深いわね…手当てするわ」

「とりあえず、武器はハズレじゃなさそうっ…ぐはっ…」

「え、ちょっとっ!? どうしたのよ!」

「体がっ…ぐっ…くそっ…」

「な、なんなのよ!」



首筋を押さえながらゆっくりと崩れていく森山に対して意味がわからないといった様子の実渕だったが、支給武器の箱の中を確認してショットガンを取り出すと迷う事なく森山を置いてその場から走り去った。




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