ゲームを殺ろう! | ナノ

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一方、日向チームはというと…



「ふざけんてんのか! テメェ等は!」

「声がでかいのだよ」

「誰に口聞いてんだ? 轢くぞ」

「あ、コーラちょうだい!」

「お、おう。別にいくらでもやるけどよ…」

「はぁ…なんなんだよ、この人達」



支給品の事で揉めていた。
というのも、まともな支給品を設定しているのが黛しかいないからである。

そう黛しかいないのである!

つまり、絶賛怒鳴り中の日向もまともな支給品ではないと言うことだ。

なのに何故に日向は、さも当たり前の様にみんなに説教をしているのかがよくわらない黛であった。



「コーラってなんだよ!? 腹一杯になるわ!」

「喉乾いてたんだから仕方ねぇだろ!」

「コガは、なんでコップ!? なに投擲用なの!? 緑間パスっ! はい、シュート! ってやかましいわ!」

「いや、川とかあったらなにか入れ物ないと水とか汲めないじゃん? それにみんなで分けるときに便利じゃん!」

「俺のパイナップルは、投げてよし、食べてよしの最高な支給品だろうが。轢くぞ」



みんなの支給品は、これだ。
日向、メガネ
山崎、コーラ。
小金井、コップ(多種)。
宮地、パイナップル。
緑間、テーピング。
黛、応急品など(多種)

もはや、なんの為の支給品なのかわからない事態である。

もちろん黛は、まともだ。
緑間もまぁ…まともだ。

問題は、他の4人である。



「つーか、オメェのメガネが一番使えねぇじゃねぇか」

「バカ言うな !メガネが壊されたらどうすんだよ! そこで終わりじゃねぇか!」

「まさかのタメ口なのだよ。が、確かにメガネが無ければ困るのだよ」

「それはお前等がメガネしてかっからだろ? 俺等のプラスになんねぇじゃん」

「まぁまぁ! メガネも頑張れば火とか起こせるし! 使い道は無限大だよ!」

「コガ! 良い事言った!」

「とりあえず、声でかいんだけど…もう少し静かにしてくんない?」



ギャーギャーと騒ぐ日向達を怪訝そうな顔をして見ると大きなため息をつく黛。

"チーム戦なのに既に個人戦な気分なんだけど"と心の中で思いつつも口に出さない黛であった。

そして黛の言葉に多少は、声が小さくなったものの相変わらず揉めていてなに一つまともに話し合いが出来ない日向チームであった。


ちなみに数分後には、チーム戦だと言うのにみんな好き勝手にどこかに行ってしまうという事態になっていた。




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