ゲームを殺ろう! | ナノ

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む、何事!? と声を挙げたがったが口を押さえられてる上に、なんとなく嫌な気配を感じたので大人しくすると原ちゃんがクイッと顎で先を指した。

ゆっくりと原ちゃんの指した方を見るとそこには、鬼太郎がいた。あれだ、さっき原ちゃんが言ってた氷室だ。

しかもなんか手に棒らしき物を持っていて、いつでも殺れるぜ的なオーラを出している。

あいつは、ヤバい。
なんか色々とヤバいとあたしの本能が告げる。すげぇ、爽やかな顔してるけど手に持ってんの棒だからね。

てか、よく見たらあれ傘だし。なにあれ、ハズレ武器?



「どうするっすか? 殺っちゃいます?」

「ん〜こっちは、3人だし余裕だとは思うけど…リーダーに、なるべく派手に動かずに来てなって言われてるしねぇ」

「マジか。てか、原ちゃんリーダーと話したの?」

「ん、あっちから連絡来たからねぇ。とりあえず、氷室に見付からない様にあっちから行こう」

「いや、ナイフ投げればイケる!」

「ちょ、キラさんが殺る気満々過ぎて笑いそうなんですけどっ…!」



高ちゃんが肩を震わせながら、ナイフを構えるわたしの腕を掴む。そして、原ちゃんがわたしの頭を引っ叩く。

なんかわたしさっきから頭叩かれた過ぎじゃね? バカになったらどうしてくれんだ!

だけど、原ちゃんの無言の圧力に渋々ナイフをしまって鬼太郎から逃げる様にしてわたし達はその場から離れた。

そして暫くの間、周りを警戒しながら歩いていたのだか、なにも無さすぎてつまらない。



「あ、そうだ。高ちゃんのなんたらアイってやつ使えないの?」

「あー、ホークアイの事っすか? なーんかよくわかんないんっすけど使えないんすよねー」

「え、マジで? なら、高尾使えねぇじゃん」

「あれ? なんかいきなり酷くないッスか!?」

「ふーん、つまり! 他の奴もチート能力使えないって事じゃない? ま、元からなにもないわたしには関係ないけどね!」

「キラは、元から頭おかしいから能力無くても全然イケると思うけどねん」

「頭おかしいっ…ブフォッ…!!」



原ちゃんは、失礼な奴だな。
いや、しかし否定出来ないのでスルーするしかない。てか、高ちゃん笑い過ぎだからね!

普通に敵に見付かるからね?
いや、見付かったら見付かったでぶっ殺しますけどね!

が、運悪く近くに敵はいなかったらしく…何事もなくリーダーの元に着いてしまった。




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