ゲームを殺ろう! | ナノ

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ふっふっふっ…!
よしよし、これで2万はいただいた!

そしてゆっくりあたしが身を隠している前を通り過ぎる笠松さんに飛び掛かろうとしたら、あたしより先に根武やんが出て来て咄嗟に身を引いた。



「おーいたいた。あんたが笠松さんか、よろしく頼むわ」

「おぉ、根武谷だったか?こっちこそよろしく頼む」

「他の奴等にも連絡しつつ、早めに合流するって話だったか?」

「あぁ、とりあえずは様子見をしたい。むやみやたらに動かない方がいい」

「まぁ、俺はあんたに従うぜ」

「あぁ、悪いな」



あ、あぶねぇっ!!!
サバイバルナイフしかない状態であの2人を殺るのは、至難の技だ。むしろ、笠松さんなら余裕だけどあの馬鹿力の根武やんとか無理です、はい!

それこそ、ロケランくらいじゃないと!

でも、あの2人が同じチームっていうのを知れただけでもいいよね。根武やんバカだし、うまいこと言って裏切り者になってもらうってのも有りだし。

まぁ、それは我等がリーダーに聞いてみてだけど。


そして笠松さんと根武やんが通り過ぎてから暫くして、なんだかポカポカして眠くなっていたわたしの頭に衝撃が走った。



「ちょ、なに寝てんの」

「ハッ、なにやつ! 殺すぞ!」

「ブフォッ!! 想像以上にぶっとんでた」

「いや、俺だからね? とりあえず、ナイフしまってね?」

「あ、あれ? 原ちゃんじゃん。ビックリさせないでよ〜危うく殺すところだったよ! ぷんすこ!」

「いや、寝てたのキラだからね? 殺されてもおかしくなかったのキラだからね?」



そこには、呆れた様子の原ちゃんとなにやら大爆笑している黒髪のでこっぱちがいた。

えと、原ちゃんといるって事は同じチームで…えーと確か、この子は見たことあったけど。えーと…えーと…



「た、たかしだ!」

「いや、高尾だから。はぁ…とりあえず、さっき氷室が近くにいたし移動するよ」

「えと、一応自己紹介しますねぇ。秀徳1年の高尾和成でっす!」

「高ちゃんでオッケー?」

「オッケーっすよ!」

「わたしは、真島キラでっす! 女王様とお呼び!」

「ちょ、いきなりっすか! 女王様!」

「キラと高尾、うっさい。氷室に見付かるって言ってんじゃん」



やだ、高ちゃんノリ良すぎ。

これは、いいチームメイトですね! だけど、原ちゃんに軽く頭を引っ叩かれたので渋々、黙りました。

ていうか、高ちゃんってあれだよね? あのなんたらアイってのが使えるんじゃなかったっけ?

そんな事を考えていたら高ちゃんになんたらアイについて聞こうとしたら、原ちゃんに凄い勢いで口を押さえられた。




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