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花宮からの攻撃をショットガンで受け流したキラだったが、さすがにマグナムの弾丸を受けて無事な訳もなくショットガンは無惨に破壊される。
そして地面に着地したと思ったら、虹村が間髪入れずにナイフでキラに切りかかる。
「あーもうっ! なんなの!? 花宮も修ちゃんも! 2人共死んじゃえ!!」
「うおっ!」
「あ、言うの忘れてたが、そいつ接近戦が得意だから気を付けろよ」
「言うのおせーし! いや、まぁ…接近戦なら俺も挑むところなんだけど、なっ!!」
「…くぅッ!! 修ちゃん! 女の子には、優しくしなきゃダメだよ!」
「ナイフ避けながら回し蹴りする奴を女の子とは言わねぇ!!」
虹村の攻撃をスレスレで避けながらキラもナイフで応戦するが、体格の差で虹村が有利だ。
しかも虹村の背後では、花宮がマグナムを構えている。
なんというか、一応…女相手なのに容赦がない2人である。いや、相手がキラだからだろうが。
「うがぁぁあ! ウッザイ! 花宮マジウッザイ! 邪魔ァァア! 撃ってくんな!!」
「うるせぇ、さっさと死ね」
「花宮が死ね! てか、修ちゃんもウッザイ! 早く死んで!!」
「それは無理な話だぜ! そらッ!」
「くうぅ〜ッ!! もう怒った!! 修ちゃんと花宮だから使わないであげようと思ったけどもう知らない!! 死んじゃえ!」
流石に苛々が爆発したのかキラが虹村のナイフ攻撃を避けもせずに、虹村に捨て身のタックルをして押し倒すとポケットからなにかを取り出す。
しかしすぐに虹村を援護する様に花宮がキラに向かって発砲するが、それをギリギリで避けると手に持った球体を地面に叩き付けた。
すると破裂した球体から煙が上がり、すぐに辺りは真っ白になった。
キラが使ったのは、煙玉だ。
しかし虹村も花宮も黙ったままである。
声を発してキラに位置を悟られる訳にはいかないからだ。と言うか、本当にこいつ等はなんなんだろうか…。
しかし、そんな2人の気配をなんとなくで感知するのがこの女…キラである。
花宮の放った弾丸を避けたキラは、そのまま木の上に避難していた。
そしてポケットからまたなにかを取り出すとニヤリと笑い、口でピンを抜くと狙いを定めてそれを投げた。
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