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そして笠松は、またしても爆風に巻き込まれるがどうにか原と高尾と距離を取ると、ゆっくりとショットガンを構える。
爆煙で見えないのは、原や高尾も同じだからだ。それに笠松の武器は、ショットガンなので広範囲に攻撃が出来る。
正直、黄瀬に当たる可能性が高いがそんな事を言っている場合ではない。
「高尾〜? あ、ちょっ、お前は暴れんなし」
「ウィッス! オッケーでっす!」
「ん〜じゃ、殺っちゃっていいよん」
そんな会話が笠松の耳に入り、ショットガンを構える手に力が入る。
そして爆煙が晴れる寸前にショットガンを適当に撃った。
しかし、そこには盾にされた訳でもなくロープで縛られたまま転がっている黄瀬だけで、原と高尾の姿はなかった。
しかも笠松が放ったショットガンは見事に黄瀬に命中してしまったらしく、流石の笠松もショットガンを下ろそうとするが、辛うじて生きているのか黄瀬がゆっくりと顔を上げてクイッと顎で笠松の背後を差した。
その瞬間に笠松が咄嗟にその場から飛び退くと、地面に無数の穴が開く。
「うはっwww 避けられたwww」
「ちょ、高尾ちゃんと仕事しろって。黄瀬の捨て身の囮を無駄にしてやんなよwww」
「いや、だって笠松さんの反応速度おかしいッスよwww まぁ、黄瀬くんはもう役に立たないし? 余裕ッスけど」
「いや、手榴弾の音と爆煙で他の奴等来たらヤバイし俺も加勢するよん」
相変わらずのゲスである。
まさかの身動きの取れない黄瀬を放置し、高尾はロープで木に登り笠松の背後へ、原は近くの木の影へ隠れていた。
というか、この2人…コンビネーションが良すぎて気持ちが悪い。
そして最後に笠松を助けた黄瀬が消えると、ゆっくりと笠松がショットガンを原に向かって打つがすぐに木の影へ隠れる。
「ちょ、ショットガンはヤバいwww 普通に避けられねぇからwww 高尾、早く早くwww」
「ウィッスwww」
「てか、顔こわっwww そんなに黄瀬を殺った事怒ってんの?」
「ちょ、原さん煽るような事言うのはダメっすよ!」
「ゲームなんだからそんなムキにならなくていいじゃん。てか、黄瀬を殺したの俺じゃないし〜」
「…チッ、うるせぇ!!」
そしてこの煽りである。
完全に高尾を無視して、原に向かってショットガンを乱射する笠松に流石の高尾もサブマシンガンを撃つのを躊躇する。
しかしそんな高尾の気持ちを汲み取ったのか、撃たれる覚悟で原が木の影から笠松の脚をM16で撃ち抜いた。
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