企画作品 | ナノ

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なまえと付き合ってから、明日で半年になる。

正直、喧嘩もよくするし。なまえが面倒臭くて嫌になる時もあるけど、それでも嫌いになる事はなかったし。そんな面倒臭いなまえも好きだったりする俺は、やっぱり頭がおかしいのかもしれない。

はぁ…絶対になまえに毒されてるよね。

で、そんななまえにまた訳のわからない事を提案されていて俺は頭を抱えている。

本当にバカなんだけど。



「ねっ、いいでしょ! アキラには、既に頼んであるから!」

「…はぁ、なんでアキラも断らないかなぁ…本当にこの従兄弟達バカなんだけど…」

「半年記念日だよ!? 一緒にいたいじゃん!」

「それはもう聞いた…」

「ならいいじゃんかぁ!」

「……はぁ、まぁ…別にいいけど」



なまえが言うには、記念日だから一緒にいたいんだって。まぁ…それだけなら、普通に可愛いなぁ…で済むんだけどね。

何故か、なまえは俺に泊まりに来て欲しいみたいで…まぁ、日を跨ぐ時に一緒にいたいって事なんだろうけど…絶対におかしいよね。

しかも、アキラに協力を頼むのもなんかムカつくし。そもそも、それをあっさり了解してるアキラもアキラで頭おかしいよね。

はぁ……正直、なまえとはそれなりにキスはしてるけどさぁ…。それ以上は、まだなまえが無理そうだし…俺が色々と我慢してるのに…お泊まりとか言い出すし。

…しかも、どうせお泊まりとか言いながら…俺はアキラの部屋で寝る事になるだろうし。まぁ…万が一なまえの部屋で寝るってなったとしても、隣の部屋にはアキラがいる訳だし…まぁ、無理だろうし。

そもそも、俺とアキラの予定が大体一緒な時点でなまえの部屋で〜…とかは、絶対に無理だし。

ていうか、なまえは絶対に何も考えてないだろうし。ただ単純に一緒にいたいって思ってるだけだろうからね…はぁ、本当に嫌になるよなぁ。



「じゃあ、今日部活終わってお泊まりの準備したらすぐに来てよ!!」

「まぁ…うん、わかった…」

「なんかテンション低い!」

「別に…普通だけど」

「えぇ、絶対嘘じゃーん。嫌なら嫌って言ってよ!」

「別に嫌じゃないってば」

「本当にっ…ん、」



…あぁ、もう面倒臭い…から、キスして黙らせた。

そしてすぐに大人しくなるなまえに相変わらず、チョロいなぁ…とか思いながらなまえを家へ送る。

なのに、なまえがまだ帰りたくないとか言い出して…結局、近くの公園でイチャイチャして帰った。

…なんなの、もしかしてなまえが欲求不満なの。いや、別にイチャイチャするのはいいけどさ…あんまり頻繁だと我慢するのが辛いんだけど。

だけど、照れ臭そうに笑って満足そうななまえを見るとまぁいいや…って思えるのが不思議。


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