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「#エロ」のBL小説を読む
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◆◇◆◇◆

*****

あぁ、もう…本当にやめて欲しいよね。いや、なまえだから仕方ないけどさ。

はぁ…少しでも悩んでた俺が馬鹿みたいじゃないか。

まぁ、いいや。



「ねぇ、散歩しよう。はい、手繋いで」

「なっ、また唐突だな!!」

「なまえと一緒に歩きたいなぁ〜って。だめ?」

「うぐっ…急に甘えてくるのやめてくんねぇかなぁ…くそぉ」

「ふふっ…なまえって、なんだかんだで俺に甘いよね」

「自覚あるのがたち悪い」



ていうか、なまえは俺だけじゃなくて基本的に誰にでも甘いよね。

基本的に頼まれたら断らないし。嫌々言うわりに、やる事はちゃんとやるしね。

まぁ、そこに漬け込んで甘えてる俺はやっぱり性格は良くないよね。でも、なまえが嫌がるならやめるし? 本気で嫌がらないなまえも悪いよね。

・・・んー、やっぱり俺って性格悪いや。まぁ、気分転換も兼ねて散歩しよ。

そして少し恥ずかしそうにしているなまえの手を引いた。


◆◇◆◇◆


なまえの手を引きながら、歩く事…数分。

俺の家からすぐの小さな公園に着き、目的の場所へと向かった。

そしてある場所で足を止めるとなまえが驚いた様に目を見開いた。



「うわぁ…」

「そういえば、なまえが彼岸花を好きだって言ってたのを思い出して」

「ここまで纏まって咲いてると、なんか神秘的だよね!」

「あんまり良いイメージがない花だから、迷ったんだけどね」

「まぁ、それは確かに。でもなんか好きなんだよねぇ」

「見た目が?」

「うん。なんか葉っぱがない感じとか枝分かれしないで一本な感じが好き」



この公園は、小さな池があって毎年その周りに彼岸花が咲くのを知ってたので、なまえを連れてきた。

まじまじと見たのは、初めてだけど、これだけ咲いてると確かになまえが言うように神秘的に見えなくもない。

それにしても、彼岸花を見てこんなに喜ぶなんてなまえくらいじゃないかな。

やっぱり、あんまり良いイメージの花じゃないし。もちろん、嫌いな訳じゃないけど。



「じゃあそこのベンチに座ろっか」

「うい」

「ふふふ、なんかこうしてなまえとゆっくりするのも久し振りに感じるね」

「まぁ、色々あったから…怒濤の如く色々あったから。そして来週からは、合同合宿とかやべぇ」

「合宿中は、ゆっくりなんてしてられないしね。だから、今日くらいゆっくりしよう」

「ん」



あぁ、もう可愛いなぁ。
ぽけ〜っと彼岸花を見つめるなまえの肩に思わず頭を乗せる。

少し驚いた様子だったけど、すぐに"眠いの?"なんて聞いてくるなまえは、やっぱり色んな意味で鈍い。

そんななまえにふるふると頭を振ると"変なの〜"なんて言いながらも、そのまま好きにさせてくれた。

うーん、やっぱりなんだかんだで合同合宿は憂鬱だなぁ。



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