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「くっ…な、なんでだー!!」
「ん、なまえの負けじゃな」
「おかしい!絶対におかしい!!」
ダーツとビリヤードで対決する事になったんじゃが、何もないとつまらんって事で罰ゲーム有りの対決をしてた訳じゃ。
もちろん、かなりのハンデ有りじゃ。ダーツは俺が1本でなまえが5本みたいな感じでな。
まぁ、それでも余裕で勝った訳じゃ。ビリヤードに関しては、ハンデとか関係ないレベルでなまえの腕前が壊滅的だったんじゃがな。
「負けは負けじゃろ?」
「くっ…ち、ちくしょう」
「さて、何をして貰おうかのぅ」
「変なのやめろよ! マジでやめろよ!」
「ん〜、なら今日は俺んとこに泊まるとかどうじゃ?」
「は?」
「じゃから、俺の部屋にお泊まり」
正直、他にも色々と考えはしたんじゃが…なまえに拒否されそうな事しか思い浮かばんかったんじゃ。
それにマンションが一緒じゃから、準備に手間は掛からんし。なまえの部屋には、よく行くが俺の部屋にはなかなか来んからな。
それに、ホラー映画のせいで一人でいるのが嫌だって言っとったしな。
「そんなんでいいの?」
「おん。明日の朝まで一緒って事ぜよ?」
「いや、うん。そりゃあわかってるけど」
「なら準備もあるし、帰るぜよ」
「なんの準備だし」
「なまえの着替えとか?風呂入るじゃろ」
「あ、そういうね。まさかの風呂も仁王んとこでって事かよ」
「当たり前じゃ」
そしてマンションへ戻り、なまえは着替え等の準備をしに行って、俺は軽く部屋を掃除していた。
暫くして、なまえが部屋に来たんじゃが…まぁ、案の定荷物が少なくて笑う。いや、なまえじゃしな。
そして風呂の準備も終わってたんで、風呂に入る事になったんじゃが、先に入れと言われて仕方なく先に入った。
まぁ、後に入ると色々と問題があるからええんじゃが。
で、なまえが風呂から出て来るなり悶えそうになる。
いや、俺のせいなんじゃが。
「おい、下がないんだけど」
「いや、ウエストぶかぶかじゃと思ってな。上だけで十分じゃろ?」
「十分じゃねぇよ!バカか!」
下着と制服のみを持参したなまえは、俺のスウェットを着とるんじゃが…俺があえて下を渡さなかった結果、とんでもなく際どい。
しかも上もかなりぶかぶかで、指先すら見えないのもヤバい。つまり、色々ととんでもない格好な訳じゃ。
いや、俺がそうなる様にしたとはいえ…これは、自分の首を絞めそうじゃな。
そして結果的に、一緒にベッドで寝る事になったが…案の定、一睡も出来んかったのは言うまでもない。
ベッド内にて
(うわぁ…仁王の匂いすんだけど)
(俺のベッドじゃからな)
(前から思ってたんだけどさ)
(なんじゃ?)
(仁王って女っぽいよね)
(は?)
(いや、匂いがだよ)
(香水は付けとらんが)
(んな事は知っとるわい)
(なまえは甘い匂いするぜよ)
(えぇ? って、ちょ…擽ったい!)
(ん〜…なまえの匂いじゃなぁ)
(ちょ、変態やめろ!!)
(なまえも同じじゃろ)
※一緒に寝る事に抵抗しなくなっている事実
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