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「俺は、真歩の方が可愛いと思うが」
「えっ?」
「鎌之助の方がちんくしゃだろう」
なんか、さっきから才蔵が酷い。
鎌之助は、凄く可愛いと思うよ?それに女装とかしたら絶対に似合うだろうし!
もちろん、才蔵も似合いそうだけど。
「ちんくしゃ言うんじゃねぇ!まぁ、俺も結構好きな顔だぜ?性格は、なんか変だけどな」
「あ、ありがとう?もちろん、顔が良ければいいってもんじゃないけど…」
「大丈夫だ。真歩は、そのままでいい」
一応、あたしも女だから…見た目とか気になるしね。
でも、才蔵がそう言ってくれるなら、このままでいいのかな。
「えー…才蔵と鎌之助なにしてんの?監視してたんじゃないの?」
そして、いきなり聞き慣れない声がして後ろを振り返れば…見た事ない人が立っていた。
しかも、また顔が整ってる。やっぱり、忍には顔が整ってないとなれないのかな。
「あ、海野〜お前も混ざる?」
どうやら、この人は海野さんと言うらしい。あたしに気付くと優しい笑顔を向けてくれた。
なんかいい人そう。この人も仲良くしてくれそう。
「いや、混ざるけどさー。佐助が…まぁいっか!」
どうやら、結構ノリのいい人みたいだ。
長い髪を一つに結っていて、ずっと優しい笑顔でニコニコと笑っている海野さん。
なんか雰囲気とは似てないけど、なんとなく佐助に似てる感じがする。
なんか、どこかしらみんな佐助に似てるところがある気がするのは、気のせいかな。
うーん、不思議だ。
「真歩ちゃんだよね?俺は、海野六郎。六郎でいいよー」
そう言いながら、にこりと笑うと鎌之助と才蔵の隣に座った。
なんか、一番まともそう。
「ところで真歩ちゃんってさ、胸おっきいよね。佐助が言ってたけど」
・・・・・。
全力で前言撤回します。
いきなり、ほぼ初対面で体の話ってどういう事なの。しかも、あたしの胸って…色々とぶっ込み過ぎだと思うの。
というか、一体佐助となんの話をしてたらそんな話題になるんですかね。
「お、確かに華奢な割にはありそうだな。おら、ちょっと揉ませてみな?」
「えっ…ちょ、なんでそうなるの!? へ、変態!!」
そして、何故かその話題に乗った鎌之助が、手をうねうねと動かしながら迫ってくる。
え、えぇ!?
だけど、やっぱり顔が整ってるせいか…笑みは、格好いい。なんか悔しい!
「さ、才蔵助けて!変態が!!」
そして傷の事も忘れて鎌之助から逃げるように、一番近くにいた才蔵に抱き付けば才蔵から声にならない悲鳴があがった。
「く、苦しい…真歩っ…胸が」
「おいおい、才蔵が一番美味しい思いしてんじゃん」
「よし!次は、俺な!ほら、来いよ真歩!!」
いやいや…"来いよ"じゃないよ。え、やだ…才蔵以外変態しかいないんだけど。
そして、ゆっくりと才蔵から離れると同時に襖が勢いよく開いた。
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