君の視線の先に | ナノ

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真歩ちゃんが急に立ち上がると、一揆が起きた事を知らせに来た男に歩み寄る。


「そこに案内して欲しいんだけど」

「「「はっ?」」」


真歩ちゃんの言葉に俺、竜の旦那、成実の旦那が見事に言葉を揃えた。


「同盟を承諾してくれたなら、困ってたら助けてあげるのが当たり前でしょ?」

「HA!さすが俺が見込んだ女だ。OK.なら付いてくるか?」


いやね…真歩ちゃんが言ってる事はわかるけどさ。

なんで一揆を鎮めに真歩ちゃんが行くんですか。


「真歩ちゃんは、このあと北条に行くんだから無理でしょ?」

「うぅ…でも政宗様も困ってるし、あたし達に力を貸してくれるんだから、このくらいしたっていいじゃん」


あぁ…竜の旦那がめっちゃ嬉しそうな顔してるんだけど。

すげー腹立つ。


「真歩は、優しいgirlだな。後、政宗様はやめろ。真歩には、政宗って呼ばれてぇ」

「そんな事ないよ、自分がやれる事をしたいだけ。じゃあ政宗、あたしも一揆を鎮めに行くから連れてって」


ちょっとなに勝手に話進めてるかなぁ。

てか、なんで行く気満々なの。

右目と成実の旦那も止める気ないみたいだし。


「OK.付いてきな」

「佐助は、嫌なら待ってていいよ?」


待ってるわけないでしょーが。

てか、真歩ちゃんは戦えないんだから、俺様が守らなきゃでしょーが。


いや、体術はかなり得意だから戦えない訳じゃないけど。

戦わせたら旦那に怒られるし、俺様も戦わせたくないし。


「行くに決まってるでしょ。真歩ちゃんは、すぐ無茶するから止めなきゃだし」

「なっ、大丈夫だもん!」

「小十郎、馬を出せ。すぐに行くぜ。」

「あ、俺も行くー!」


結局、此処にいた全員で行く事になった。

もちろん、俺様と真歩ちゃんは走って行きますよ。

馬に乗れないと真歩ちゃんが言ったら、竜の旦那が俺が乗せてやるとか言い出すが俺様が断った。


ていうか、これ以上真歩ちゃんに近付けさせたくないし。


「じゃあ、あたしと佐助は後ろから付いていくから、案内よろしくね」

「OK.ちゃんと付いてこいよ?…よし、飛ばすぜ。」

「うん、急ごう」



そして何故か俺様と真歩ちゃんは、一揆を鎮めに行った。

なんかおかしいけど、もうめんどくさいから黙って走った。



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