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そしてどうやら、軍神達も早めに出るらしく、一緒に城門へ向かう事になった。
「ふふふ、あさからげんきですね」
「あんたんとこの美しい剣にやられたんだけどねー。手加減するように言っといてよ」
「ふふふ…だそうですよ、かすが?」
「あれは、貴様が悪いのだ。真歩に手を出すから」
いや、俺様に上乗りになってたのは、真歩ちゃんだったんだけどねぇ。
まぁ、ちょっかい出したのは俺様だけど。
「ふ、普通に起こしてくれればよかったのに…擽ったりするから」
最初は、普通に起こしたからね?なのに真歩ちゃんが起きなかったんでしょーが。
悪乗りした俺様も悪いけど。
「そういえば真歩ちゃんさ、また走って行くつもり?」
馬に跨がっている軍神を見てふと思い出す。
「え、うん。馬乗れないし、体力も付くからいいかなって」
いや、馬に乗れないのは仕方ないけどさぁ…体力が付くからいいかなって、どうなのそれ。
まぁ、真歩ちゃんがそれでいいならいいけどね、別に。
「ふふふ、真歩はげんきですね。きをつけるのですよ。」
「佐助になにかされたら殺してもいいぞ。私が許可する」
あ、軍神は止めないのね。危ないからとか言ってくれないんだね。普通に見送ってるし。
しかもかすがが物凄く物騒な事を言っている。しかも、ちょっと吃驚しながらも、何故か真歩ちゃんは頷いてるし。
「じゃあ、行こっか。謙信様、かすがまたね!」
「だーから、そっちじゃないってば。じゃ、大将達によろしく言っといてよ」
「真歩をたのみますね」
「真歩になにかあったら殺すからな」
はぁ…二人共、真歩ちゃんの心配のみですか…。
いや、まぁわかってたけどね?
「はいはい。あ、ちょ…だから、真歩ちゃんそっちじゃないって!」
「え?」
そしてまるで逆方向に走って行く真歩ちゃんに溜め息を吐きながら、俺様と真歩ちゃんは奥州へ向かった。
「さて、わたくしたちもいきましょう」
「謙信様は、真歩をどう思っているのですか?」
「ふふふ…かすがとおなじですよ」
「け、謙信様っ…!」
「それにしてもさなだのしのびもまだまだかわいいですね。じょげんをしたのは、あなたですね?かすが」
「助言などしていません。ただあいつが真歩についてベラベラと話し出したので思った事を言っただけです」
「かすがのおかげですね。さなだのしのびがどこかすっきりとしたかおだちでした」
「そんな事ないです…」
そんな会話をされていた事等、佐助が知るはずもなく…謙信とかすがも上田を目指して歩み出した。
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