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・・・クソッ。

結局、俺達はエルナを連れて帰るどころかストライクダガーを見付ける事すら出来なかった。

そんな俺達に容赦なくお仕置きだなんて言いながら、薬を与えなかったりした。それに訓練も前より厳しくなった。

しかも、アズラエルはエルナは生きてると言い張ってて無駄にオルガ達を煽るから余計にたちが悪い。



「ティキ入りますよ」

「…なに?」

「近々、宇宙に上がるって話はしましたね。それで、その前にエルナのレーヴデトワールで起動テストをしてもらいたいんですよ」

「…アレはエルナにしか扱えないって言ってたじゃないか」

「まぁ、エルナの様には操れないでしょうが全く操れないって訳じゃないでしょう?」

「そりゃあそうだけど」

「軽く動作確認をしたら、出来るのならOSも書き換えて欲しいんですよ」

「…はぁ?」



珍しくアズラエルが俺等の部屋に来たかと思ったら、また訳のわからない事を言い出してオルガから借りていた本をゆっくりと閉じた。

確かに、OSはパイロットである俺等が自分達である程度は調整しなきゃなんないのはわかるけど…エルナの場合は俺等のと全然違うっていうか…エルナが特殊っていうか。

まぁ、そう簡単に俺が調整出来る事じゃないって感じ。前のストライクダガーもかなり書き換えてたらしいし。



「まさか完璧にしろとは言いませんよ。ただ、エルナの為にもある程度動かせる様にしといて欲しいんですよ」

「…普通にエルナ本人にやらせた方がいいと思うけど。てか、簡易OSのままでいいんじゃないの」

「あ、もちろん他の3人にも起動テストして貰うからティキから言っといて下さいね」

「まさか…エルナの代わりにレーヴデトワールに乗せるつもり?」

「まさか、念の為にですよ。それにエルナは必ず帰って来ますからね」



…なら俺等に乗せる必要ないじゃん。

ていうか、普通に考えて機体ごと無くなってたからエルナが生きてたとしてもオーブの連中に捕まってる可能性が高いのに気楽なもんだな。

むしろ、それを知ってて言ってるのか?いや、でもそれならすぐにでもエルナを返還しろって要求するだろうし。

…ならアズラエルは、なんでエルナが生きてるって思ってるんだ?今更だが、本当によくわからないヤツだな。



「あ、そういえば体調はどうなんです?」

「…別に普通だけど」

「ならいいですけど、無理はしないで下さいよ。貴方にはまだして貰う事がたくさんあるんですから」

「わかってるよ」

「では、よろしく頼みますよ」



言いたい事だけ言うと足早に部屋を出て行くアズラエルになんとも言えない気分になりつつ、ゆっくりと立ち上がる。

エルナがいなくなってから薬を隠すつもりがないのか、出来る限りオルガ達を1ヶ所に集めとく事が多くなったし…どうせ、待機所にいるんだろうな。

…また喧嘩してなきゃいいけど。




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