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またあたしは、寝てたのか…。

微かに聞こえてくる話声にゆっくりと体を起こすとそこには、ディアッカともう1人見覚えのない男の人がいた。



「…起きたか?」

「うん」

「体は?」

「まだ痛むけど大丈夫」

「そうか。ならよかった」

「…君があのストライクダガーのパイロットか」



あたしの顔を見るなり険しい表情をする彼に少し警戒する。どんなにディアッカとキラがあたしを信じてくれていようと、他の人からしたらあたしは敵なのだから。

それより、あたしの処分でも決まったんだろうか。

ゆっくりと痛む体を動かしながらベッドから出るとディアッカがあたしに手を貸そうとするがそれを拒否する。



「あたしは、この後どうなるんでしょうか?ただの捕虜としてこの艦に置くつもりなんでしょうか」

「…それを決めるのは俺ではない」

「…なら、早急にあたしの処分を決めていただきたいのですが」

「エルナは、当分の間アークエンジェルにいて貰う事になったよ」

「…キラ」
「キラッ!」



これ以上、ここにいたらディアッカやキラに迷惑を掛ける。それなら早いところ、殺すなりなんなりして欲しかった。

それに今のあたしには、ディアッカとキラの優しい言葉が辛かった。

この人は、あたしに不信感を抱いてるみたいだし…なんとなくだけど、立場がある人なのかと思って言ったんだけど…違ったらしい。

そんな事を考えていたら、信じられない言葉と共にキラが現れた。



「どういう事だ?」

「マリューさんには、話を付けてきたから。簡単に言えば、エルナの怪我が良くなるまでだけど…」

「キラッ!」

「…アスラン、ごめんね。みんなにもきっと反対されると思う。だけどっ…」

「…なにを言ってるの」

「エルナ、大丈夫だよ。怪我が落ち着いたらちゃんと帰すから」

「帰すって…どこにだよ?」

「地球連合軍の…エルナのいるべき場所。多分、月基地になるかな」



キラの言葉に思わず目を見開く。この人は、何を言っているんだろう。あたしを地球連合軍に帰す?意味がわからない。

あたしは敵で…捕虜のはずだ。なのに帰すなんて選択肢がどこから出て来たんだ。だったらまだ、今すぐお前は用なしだと殺される方が理解出来る。

そう思ったのはあたしだけじゃなかった様で青髪の人がキラに詰め寄る様に反論をしていたが、キラはもう決まった事だからと言うと唖然としているあたしに笑い掛けるとマリューさん呼んでくるねと言うと部屋から出て行った。




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