今日、あたしはアズラエルさんに無理を言って出撃をした。
怖くないと言ったら嘘になる。だけど、前を飛んでいる4機は既に戦闘態勢に入っているし…あたし達より先にオーブに送り出されていたMS隊は、交戦中でそんな事を考えている暇はない。
そしてオーブ軍のMS(以後、M1アストレイ)に向かってビームライフルを撃ち込む。
シャニ達は、白い戦艦を狙ってるみたいだったけど変わった白いMSに邪魔をされてるみたいだった。
「エルナ!オルガ達は、大丈夫だから集中しろ!次、来るぞ!」
「わかってる!」
「なるべく近くにいろよ!」
「あたしは、いいからティキも集中して!」
「わかってるよ!エルナの薬のおかげで大分、冷静だし。今の内にさっさと片付けるさ!」
シャニ達が気になるのは、確かだけど…集中しなきゃこっちが殺られる。
シュミレーション通りにコックピットを狙えばいいだけ。だけど、あたしはそれをしなかった。
コックピットは、狙わずに身動きが取れない様に半壊させる程度に止めた。
気休めかもしれないけど、なるべくなら殺したくない。そんな甘い事をあたしは、考えていた。
状況は、こちらの有利。
あからさまに動きが違うMSが3機程いるけど、こちらが押しているのは決定的に明らかだ。
シャニとクロトは相変わらず白いMSと交戦中で、オルガとティキはM1アストレイを次々と破壊していった。
あたしもビームライフルとビームサーベルを上手く使ってなるべく多くの敵を倒した。
「シャニィ、クロトォ!なに遊んでんだよ!さっさと墜とせよ!」
「うるせぇ!」
「あぁー!うざぁーい!!」
「シャニ達が苦戦してるって相当だな。エルナ、後ろ回れるか?」
「うん。ティキは、オルガの近くに」
「わかってる!シャニとクロトに撃たれないようにな」
「わかってる」
あからさまに動きが違う白いMSに苦戦しているシャニとクロトに、地上で戦っていたオルガが痺れを切らす。
薬のせいなのか苛立っているシャニとクロトの攻撃が激しくなる。
そこにあたしが入り込むのは、危ない気もするけど…あのMSは早く墜とさなくちゃマズイ気がしたあたしは、そのままティキに言われた通り白いMSの背後に回りビームライフルを撃ち込んだ。
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