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そして遂に出撃の命令が下った。

エルナの姿が見えない辺り、やっぱり出撃はしない様だ。それに気付いたオルガは、安堵の表情を浮かべるがシャニとクロトは、気にする余裕がないのかγ−グリフェプタンを摂取するとコックピットに足早に乗り込んだ。


そして各自、MSを起動させているとアズラエルからの通信が入った。



「えぇ、みなさん。マスドライバーとモルゲンレーテの工場は、壊してはいけませっ…」

「アズラエルさん!!!」

「ぬわっ…!?」

「話が違うじゃないですか!!あたしも出撃します!」

「ア、アガレス少尉!お待ち下さい!」

「あぁ!?ア、アズラエル理事!?」


ーーーーーブツッ


あー…なんか見ちゃいけないものを見た気がする。て言うか、エルナ…大胆過ぎるだろう。

と言うか、あの人数から逃げ出して来たのかよ。モニターに現れたエルナの背後に結構な人数がいたけど…まぁ、アズラエルのお気に入りのエルナには強く言えないから仕方がないんだろうけどさ。

そして突然のエルナの乱入にオルガ達も驚いて起動の手が止まったままだった。



ーーーーピッ


「…えぇ、みなさん。先程も言いましたが…マスドライバーとモルゲンレーテの工場は壊してはいけませんよ」

「…他はいくらやってもいいんだろ?」

「ですね」

「うるせぇよ、お前等」

「…それはわかったけど。エルナは、どうなった訳?」

「…はぁ、全くワガママなお姫様ですよ。今からエルナも出撃する事になりました。ですから早く終わらせる様にお願いしますよ」



そしてブツリとアズラエルからの通信が切れたと同時にピンクに装飾されたストライクダガーに乗り込もうとしているエルナがモニターに映り溜め息が出る。

アズラエルも姫様なんて言ってるなら戦場に出させるなっての。

そしてエルナがコックピットに乗り込んだのを確認して通信を繋ぐ。



「エルナ?出来る限り俺がフォローはするけど無茶しないでよ」

「ティキ!あたしは、大丈夫だからシャニ達に付いててあげて」

「そうもいかないよ。あいつ等、見境なく攻撃すると思うし」

「…薬のせい?」

「うん。多分、今もエルナの事より戦場に行きたくて仕方ないって感じだと思うし」

「…そっか。わかった」



俺の言葉に悲しそうな表情をするエルナだったがすぐに笑顔になると早く終わらせようね。と言うとすぐに通信を切った。

そして遂に俺等は、出撃した。



(アズラエル理事、よかったんですか…?)
(よかったもなにも仕方ないでしょ)
(しかしアレではアガレス少尉の反応速度に…)
(対応しきれないんでしょ。知ってますよ)
(それに生体CPUの暴走の可能性も!)
(そこは、まぁ…どうにかなりますよ)
(一応、ティキには予備を持たせてますが…)
(なら、余計に心配は要りませんよ)
(で、ですが…初陣ですし)
(ティキは、命令に忠実ですから)

※ヒロインと三馬鹿の初陣



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