02 (4/4) 




*****

…よかった。
なんか違和感はあるけどシャニも前と変わってない。

それが嬉しくて堪らなかった。また帰れって言われたらどうしようって思ったけど、シャニは帰れとは言わなかった。



「…おい、シャニ。おっさんが集まれだと…よ?って、エルナ?」

「オ、オルガ!」

「…お前は、相変わらずシャニに泣き付いてんのかよ。まぁ、そんな時にわりぃけどシャニ連れて行くぞ」

「ならあたしも!」

「…エルナは、呼ばれてねぇよ。大人しくしとけ」

「うぅっ…」

「じゃあ、別に俺の部屋にいてもいいけど大人しくしてなよ」



急に部屋に入ってきたオルガにビックリしたが、オルガからしたらあたしがシャニに貼り付いてるのは日常茶飯事だったので気にも止めてない様子だ。

そしてシャニがゆっくりとあたしから離れて頭を撫でるとオルガの後を追って部屋から出ていった。

シーンっと静まり返る部屋にあたしだけになり、なんだか寂しくなる。

それにしてもあたし抜きで話し合いって、一体なんなんだろう。大人しくしとけって言われたけど、オルガは体調悪いのに大丈夫なのかな?うぅ〜ん…気になる。

よし!ちょっとだけ様子を見に行こう。多分、あの待機部屋だよね?

ゆっくりと物音を発てないように待機部屋に向かう。そして部屋から微かに話し声が聞こえてニヤリと口元が緩む。

しかもちょっとドア空いてるし、ラッキー。


そんな事を思いながらチラリと隙間から中を窺うと、そこには白衣を着た医者みたいな人達の前で膝を付いて苦しそうに床に転がってるシャニ達とあのティキっていう子がいた。


思わず部屋に飛び込んで行きそうになるがここで行ったら大変な事になりそうな気がしてグッと我慢して様子を窺った。



「うーん、まだ慣れないみたいだね。でもその内、体に馴染むと思うから頑張ってね」

「生命CPU、No.02の進行は非常に穏やかですが問題ありません。No.03とNo.04も順調ですがNo.4は精神への負荷が大きく出ています」

「しかし、特に問題はないです。精神が破綻してくれた方がこちらとしては扱いやすいですから。あ、もちろんNo.01も順調です。数値的にもすぐに使えます」

「ふふん、いいですねぇ〜。オーブを潰すまでには仕上がりそうでなによりです」

「それとアガレス少尉に関してのデータですが、総合的に…」



必死に医者みたいな人とアズラエルさんの話を聞いていたが全く理解が出来なかった。

しかも遠くから足音が聞こえて、これ以上は長居は出来ないと判断したあたしは、その場から逃げるように去った。





(うぐっ…気持ち悪ぃ…)
(…っ頭痛い)
(……大丈夫かよ?)
(オルガはもう平気なの?)
(ハッ、お前こそ平気そうだな)
(俺は、もう慣れたから)
(へぇ、慣れた…ねぇ?)
(あれ飲んですぐにMSに乗ると訳がわからなくなるんだ)
(……あぁ?)
(多分、その内オルガ達にもわかるよ)
(ハッ、そうかよ)

※三馬鹿は可愛い(確信)



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