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ゲーム内から出た俺と切原は、すぐに合宿に参加してる人達を集めて貰って事情を説明した。
「財前の話が本当だとしたら、璃亜は帰って来れないんだろ?」
「そういう事になりますわ。せやから、信じられへん言う人等は別に信じんでもええけど信じて手伝ってくれる言う人がおるなら来てくれます?」
「ゲームの中にいるっていう日吉と璃亜が実際、見付かられねぇ以上は信じるしかねぇな」
「せやなぁ。せやけど、その怪物?に襲われたらどうなるん?」
「…ゲーム内の怪我は現実では、消えるみたいですよ。俺、怪我してたんで」
「っ、ひ、日吉!?お前、戻って来れたのかよ!!」
「勝手に殺すな。まだ説明に手間取っていたのか…時間が惜しいんで実際に俺がまた入るからそれを見てもらえばいい」
そしていつの間に戻って来てた日吉が険しい顔のまま、ホールに入ってくるとすぐについて来て下さいと璃亜さんの部屋に向かった。
ちゅーか、日吉が戻って来たっちゅー事は璃亜さんと合流したか、違うセーフルームから水晶に触った感じやな。
まぁ、俺等が最初にいた部屋にはそれぞれ水晶があったみたいやし。最低セーフルームは3つあるみたいやからな。運が悪いのかなんなのか璃亜さんがいた部屋はなかったみたいやけど。むしろ、薄暗かったとか言うてたし。
アレやろうな。最初のミッションが仲間と合流して1Pの主人公を探し出せやったからなぁ。せやから、1Pの璃亜さんは閉じ込められとった可能性が高い。
そんな事を考えとる間に璃亜さんの部屋に着いて、俺と切原が戻って来た時とほぼ何も変わらないままのゲーム画面になんとも言えない気持ちになった。
「このログインになったままの1Pが璃亜さんです。財前、ミッションの話はしたのか?」
「おん。まぁ、信じてるどうかは知らんけど。多分やけどペアになるっちゅー事も言うといた」
「なら話は早い。切原、お前は参加するのか?」
「あ、当たり前だろ!璃亜先輩をあのままにして置けるかよ!」
「ならお前は、2Pですぐに入れ。安心しろ、多分セーフルームから始まる。それにペアの相手もすぐに入れてやる」
「わ、わかった」
うわぁ、相変わらず切原はアホやなぁ。いや、別に切原が嫌がったら俺か日吉が入ればええ話やったからええけど。
ほんで、2Pのコントローラーを切原が持った瞬間…切原の姿が消えてゲーム画面の2Pがログインになった。
(これで信じますか?)
(嘘やん…ホンマに消えたやんけ)
(うむ、これは信じるしかあるまい)
(それで俺等は何をすればいいんだい?)
(まずは、状況判断が出来る方にお願いしたいです)
(別に構わねぇが、ペアとやらはどうするんだ?)
(俺の指示に従って貰えるなら言いますけど)
(別にええよ。正直、よくわからんし頼むわ)
(部長は、俺のパートナーッスわ。せやろ、日吉?)
(あぁ。切原には柳さんお願いします)
(うむ、わかった)