×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -
 05 (2/5) 

    ◇◆◇◆◇

    *****

    日吉から連絡があったのは、あいつ等が小屋から出て行って1時間程たった頃だった。

    最初は、鬼に襲撃され忍足と岳人とはぐれたと言う報告だった。すぐに忍足からも連絡が入り、忍足と岳人は一緒にいる事がわかり、日吉にはすぐに小屋に帰って来るように言った。


    それに対してすぐに了解のメールが届いたが、その30分後にまた日吉からメールが入った。


    なにかあったのかとメールを開くとそこには、驚きの内容が書かれていた。


    ――――――――――――――――――
    差出人 日吉
    日時  20XX/07/28 11:42
    件名  無題
    ――――――――――――――――――

    正直、ずっと言おうか迷ってました。

    でもそうも言ってられないと判断し、連絡しました。

    俺は、どうやらジョーカーと言う特殊な配役みたいで、全ての配役を知っている唯一の存在らしいです。それとジョーカーの存在を知っているのはアサシンだけみたいです。

    正直、かなり迷いました。
    でもこれで少しでも生きて帰れる奴が増えるならと思って跡部部長には報告しておこうと思いました。

    ジョーカーは、アサシンに狙われるらしいので俺になにかあったら全て跡部部長に任せます。
    キング ×××××
    ナイト ×××××
    アサシン ×××××

    このメールは、読み次第削除して下さい。

    写メはジョーカーのバッジです。

    添付ファイル

    ――――――――――――――――――



    全て読み終わった後、俺は携帯を強く握りしめた。

    まさか俺等に知らされていない配役があるとは思ってたが…それが全ての配役を把握していて、まさか日吉だなんてな。

    あいつの性格だ。
    色々と考えた結果、俺にメールしたんだろう。



    「…跡部?どうかした?」

    「いや、なんでもねぇ」

    「…?そう?ならいいんだけど…」

    「だから、探知機から目離んじゃねぇ」

    「うん、わかったよ」



    心配そうに萩之介が俺の顔を見るがすぐに手元の探知機に視線を戻した。

    そして俺は、日吉に簡潔にメールを返した。

    話してくれた事への感謝とジョーカーである事を他言する場合は、日吉本人の判断に任せると言った内容だ。

    全ての配役を知っているからこそ、日吉本人に判断させた方がいい。

    それとお前に何があったらなんて知らねぇ。必ず戻って来いと付け加えた。