×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -
 04 (3/5) 

    ◇◆◇◆◇

    *****

    千石くんに担がれて暫くして、周りを警戒しつつあたしをゆっくりと地面に下ろした。



    「ちょーっと大人しくしててね。まぁ、動けないだろうけど」

    「・・・・・」

    「うん…その目、凄くいい。やっぱり璃亜ちゃんは最高だね」

    「あんた、何人殺したの」

    「ん?鬼なら3体、学生は2人かな。そんな事聞いてどうするの?」



    やっぱり、もう学生を殺してたんだ。もしかしたら、鬼だけかもと思ってたけど…ジローちゃんに躊躇なく銃を撃ってたからそんな気はしてたけど、やっぱりこいつ…アサシンか。

    それに加えてきっとあたしもクイーンの印を使ったら殺されるんだろう。

    そしなあたしに相変わらずニコニコと笑みを浮かべている千石くんに遂に殺したい衝動が生まれる。



    「そんな顔しなくても大丈夫だよ。"まだ"殺さないから」



    っ…やっぱり殺す気か。

    腕を縛られてる時点であたしに抵抗は出来ない。つまり、殺されるまであたしは千石くんにされるがままな訳だ。

    …クソッ。

    ジローちゃんに大丈夫だから行ってなんて言ったけど、これはマジでヤバいかも知れない。


    ―――――♪


    「"皆さん、ごきげんよう。13時の放送ですよ"」


    そんな事を思っていると放送が入った。


    「"只今の鬼の残数は33体。今から10体追加しますので計43体になります。

    そして学生諸君の死亡者は、不動峰【内村京介】【森辰徳】聖ルドルフ【金田一郎】六角【樹希彦】四天宝寺【金色小春】【一氏ユウジ】山吹【南健太郎】【東方雅美】緑山【高瀬聖人】【北村航】【昆川純平】の11名だよー。

    最後に1時間後の禁止エリアは、A−9・D−3・H−7です。では、また18時の放送で会いましょう"」



    …は?11人?多過ぎるでしょ。

    あたしを含めて最初にこの場所に連れて来られた人達は、8時半くらいからだったはず、それであたしがジローちゃんに会ったのが10時過ぎくらいだったから約5時間の間に…。

    そして鬼は、17体。


    てか、千石くんは学生を2人殺したって言ってたよね?



    「もしかして、南くんと東方くんを殺したのって」

    「うん、俺だよ」

    「な、なんで!?同じ学校でチームメイトじゃなかったの!?」

    「アハハ、そんなの関係ないよ。俺が死にたくないから殺した。それだけだよ?」

    「・・・っ!」

    「じゃあ無事に放送で禁止エリア聞けたし。"G−8にてクイーン確保。来れる人は来て"」



    そう言いながらジャージの襟を引っ張る千石くんに全て理解した。

    アサシンの仲間と一緒にあたしのクイーンの印を使うんだと。



    【山吹 南健太郎 死亡
    【山吹 東方雅美 死亡

    残り67名