そして無事(?)に城を出た俺と鬼結さんは、そのまま城下に向かったんだけど、
「あの〜今、気付いたんスけど…なんスか!その格好!?」
「え?似合わない?」
「い、いや、全然似合ってますけど!!そうじゃなくてっ…」
「ん〜、城下に行く時は着替えろって言われててさ。あ、でもちゃんと戦えるから大丈夫だよ?」
「いやいやいや!そうじゃなくて!」
「ちなみにこれ、半兵衛の趣味だからね」
三成様の部屋では、全然気が付かなかったんだけど…鬼結さんの格好が色々とすげぇ事になってる訳よ!
いつもは、あのよくわからない真っ白な忍装束なのに…今は丈の短い可愛らしい浴衣を着ている。
いつもより露出はかなり低いけど…なんつーか、あの忍装束じゃないだけで普通の女の子に見える。いや、アレもアレで忍にしては大分派手な気もするけど。
「一応、動き易い様にって丈は短いんだけど…やっぱり色々と窮屈で嫌なんだよね」
「あぁ!ちょ、ダメッスよ!色々見えちゃうッス!!」
「ははっ、そんな必死にならなくても」
「いやいや!そんな胸元開けちゃダメッスよ!!」
「え?でも左近もガッツリ開いてるじゃん」
「俺は、男だからいいんスよ!ていうか、鬼結さんは普段から露出し過ぎッス!」
相当、窮屈なのかグイグイと胸元を緩める鬼結さんの腕を思わず掴む。
それでもなく、丈が短くて脚を露出してんのに!胸元までそんなに開けちゃうとか、どんだけ露出したいのこの人!!
いつもの忍装束もガッツリ胸元開いてるし!むしろ、お腹まで出てるしな!
「あれは、動き易さを重視してるから仕方ないの。重いの嫌いだし」
「いや、でも…あのひらひらとか意味あるんスか?」
「あるよ。目眩ましになるでしょ?それに狙い定まり難いし、目障りだよ〜アレ」
「た、確かに…そう言われればそうかもしれないッスけど」
「まぁ、そんな事より早く行くよ〜!」
「えっ…あ、ちょっ!そんな走らなくてもっ!!」
ある程度、着崩して楽になったのか上機嫌の鬼結さんはグイグイと俺の手を引いた。
いやいや、マジでなんなのこの人!前から思ってたけど、マジで自由過ぎるっしょ!
しかも見た目は結構大人っぽいのに行動は何かと子供っぽいし!忍ってのを抜かしたら、村娘って言われてもわかんないっつーか!
でも、まぁ…なーんかこの人に振り回されんのは嫌いじゃないんだよなぁ。
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