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意外に優しい (1/4)


相変わらず、学校と言うか…クラスと言うか、深司に慣れない日々を送っています、なまえです。

ちなみに今日から部活の朝練が始まるって事でアキラは、随分早くに家を出ました。

つまり、1人登校です!なのでちょっぴり寂しいです。

そしてまだ怪しいけど、どうにか遅刻せずに学校に着く事が出来た。と言うのも、不動峰生がいたから後をついて行っただけなんだけどね。

そして授業なうな、あたしです。しかしながら、授業に全く集中出来ないでいる。



「うー…うー…うー…」

「…さっきからうるさいんだけど」

「…………うぅっ…」

「…なに唸ってんの。……ハァッ」

「……………っ…」

「…先生、なまえが具合悪いみたいだから保健室連れて行く」

「…お、おぉ?そうなのか?なら頼む」



グイッと深司に肩を掴まれて顔を上げるがまともに話せずにいると深司が手をあげて先生にそう言った。

悔しいけど、有り難い。

痛むお腹にもはや、まともに立てそうにない。立てと言わんばかりの深司を力なく睨むと、またしても溜め息を吐くとグイッとあたしの腕を掴んだ。



「とりあえず、教室から出てよ」

「……うぅっ…」

「…本当に面倒臭いなぁ」

「……なら、ほっといてよ…」

「うーうーうるさくて集中出来ないんだよ」



そんな事を小声で話しながら深司に寄り掛かりつつ、やっとの思いで廊下に出る。

ちなみにアキラが心配そうにこっちを見ていた気がしたが、それどころじゃない。

お腹が痛くて死にそうだ。むしろ、泣きそうだ。

そんなあたしの前にゆっくりと腰を下ろす深司に頭を傾げると早く乗ってくんない。といつも通りのボソボソ声で言われた。



「…はっ?」

「…乗らないなら無理矢理担ぐけど」

「……うっ…乗る」

「…ふん、ちゃんとスカート押さえときなよ」

「…誰もいないし」

「そういう問題じゃないだろ」

「わ、わかったから…早く保健室連れてって下さい」



もうお腹が痛すぎて、強がってる場合じゃない。スカートを押さえながら、深司にしがみつく。

それに対して深司は、あたしを気遣ってくれているのか余り体を揺らさない様にして足早に保健室に連れてってくれた。

ちょっと見直した。

だけど、そんな余裕がないので保健室に着くなりソファに横になると深司が保健室の先生にあたしの事を話してくれていた。


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