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12*(1/4)


昨日は、朝からずっと騒いでいたせいで…正直なところ疲れていたので、今日は特に出掛ける事もなく適当にホテルの部屋で過ごしていた。

もちろん、他の連中は出掛けてたり海に遊びに行ってたりとかなりアクティブに動き間わっちょる。この暑い中、本当に元気じゃ。

そして特にやる事もなく、なかなかゆっくりと入る事が出来ない風呂に入りに行ったりと、もはやジジイの様にゆったりまったり過ごしていた。

昼過ぎに1度、ブンちゃん達が帰って来たが…今度はすぐに海へと向かって行って、流石に引いた。一体どんな体力をしとるんじゃ…。

そして3時過ぎに幸村達も帰って来て、真田が至極満足そうに色々なパンフレットを見せて来たが余り興味がなかったので、適当に流した。

ちなみに幸村と参謀にお土産を適当に頼んどいたので、それの代金を渡すと幸村が "これは、おまけね" と小さな紙袋を寄越した。



「なんじゃこれ?」

「ペアのストラップ。せっかく、みょうじと一緒に旅行に来たんだから、思い出に渡してみたらいいんじゃない?」

「い、いや…流石に」

「大丈夫だ。デザインは至ってシンプルで、一見ペアに見えないモノだ」

「いやっ…そういう問題じゃないナリ」

「まぁ、要らないなら捨ててもいいし。俺と蓮二からの餞別って事で」



そんな事を言われても、生憎…せっかく友達が買って来てくれたモノをそう簡単に捨てられる様な酷い人間ではない。

それに中身を確認すれば、確かにあからさまにペアだというデザインではなく、特におかしなところもない。

……とりあえず、このストラップをみょうじに渡すとして…いつ渡せばいいんじゃ? それでもなく、今日はずっとホテルに籠っとったし。

そんな事を悶々と考えてる内に幸村達は、お風呂に行ってくると部屋を出て行ってしまい、仕方なく俺も2度目の風呂へと向かった。



「俺は、昨日ので確信したけどなぁ。仁王は、もう少し自信持ちなよ」

「女子は思わせ振りじゃき、わからんぜよ」

「ならば、それをみょうじにも言えるか?」

「……んー」

「昨日、ずっとにおーくんにおーくん言ってたじゃん。それに丸井なんて、あんだけ一緒に騒いで遊んでても名前まだ覚えられてなかったからね」

「俺の名前もやっと覚えたレベルだからな」



まぁ、ブンちゃんは仕方がないとして…確かに、よく名前は呼んでくれとったが…だからって、自惚れて悲しい思いをするんは嫌なんじゃがなぁ…。

そしてなんだかんだで、夜にみょうじを呼び出せと幸村と参謀に言われたが、俺にそんな勇気がある訳もなかった。


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