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みんなで浜辺に出て、パラソルやらシートを設置し終わった頃には汗だくで、俺は既に嫌になっていた。
パラソルに入り項垂れる様に座って、続いて浮き輪やらを準備しているブンちゃん達を見つめる。
…本当に元気じゃな。
そして全ての準備が終わって、みんながパーカーを脱ぎ始めたんじゃが…。
みょうじの予想外の水着姿に固まる。
「仁王が固まってるけど大丈夫なのかよぃ」
「いや、アレはダメじゃない? まぁ、俺達も予想外だったしね」
「…は、破廉恥だっ!!」
「うむ、弦一郎には少し刺激が強過ぎたようだな」
「いやぁ、それにしてもやっぱり水着っていいだろぃ」
「おいブン太、流石に見過ぎだぞ…」
他の女子もそうじゃが、気合い入れ過ぎなんじゃなか? 特に普段からボーッとしちょるみょうじがそんな大胆な水着を着るとは思わんじゃろ。
恥ずかしそうではあるが、悪い気はしてない様で女子達は可愛いでしょ〜なんて軽口を叩いているが、年頃の男子になんてもんを披露しちょるんじゃ。
まさか4人でお揃いのビキニとは、刺激が強過ぎるナリ。
「じゃあ、みんなで海に入ろっかー。あ、準備運動とかした方がよかったりする?」
「あ、ああ当たり前だ!!」
「えぇ、面倒じゃない? ていうか、真田くん達はパーカー脱がないの?」
「あっ! 準備運動は、パラソルとか準備したから大丈夫って事で! よし、なまえちゃん達行くぞー!」
「わーい、いくー!」
「いえーい!」
「あ、ちょっと待ってよー!」
そしてキャッキャッとはしゃぎながら海に駆けて行く4人を見送る俺達である。
そんな4人を引き留めようとする真田だったが、すぐに諦めた様でけしからんとか破廉恥だとかブツブツ言いながら1人で準備運動をし始めた。
で、俺はみょうじの水着姿に衝撃を受け過ぎて呆然としている。というか、普通に友達と楽しそうにはしゃいどるみょうじを遠目から見つめていた。
普通に可愛いんじゃが?
反則なんじゃが?
なんじゃ、あの可愛さ。
「仁王は、行かないのかい? 流石に見てるだけって事はないだろ?」
「……いや、暑いんじゃが」
「照り返しでパラソルの中でもかなり暑いでしょうし、海の中の方が涼しいんじゃないですか?」
「だな。というか、この状態の仁王を1人にしといたら熱中症とかになってダウンしそうだしな」
「まぁ、マジで仁王なら有り得るからなぁ〜。とりあえず、仁王は1回海に入ってみようぜぃ」
そして何故か、全員から熱中症になると1人でいる事を心配される俺である。確かに、無駄に動くつもりもなかったが…流石に水分補給くらいするナリ。
じゃが、そんな俺を無視して腕を引くブンちゃんとジャッカルに海へと連れて行かれた。
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