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13*空に恋した向日葵(1/4)


うわぁ…なんだこれ。

初めて、生徒会室に入ったあたしの感想です。

いや、うん…まぁ跡部くんの家が豪邸だったのを考えると変じゃない…のかな。まぁ、気にしないでおこう。



「アーン?やっと集まったか。おい、お前等はいつまでコントしてやがる」

「だって浅香が!!」
「芥川が悪いんだろ!!」

「わかったから静かにしてろ。みょうじに話が出来ねぇだろうが」

「ふふっ、大丈夫だよ。別に跡部は、みょうじさんを怒ったりしないから」

「えっ…う、うん」



向日くんと忍足くんに言われて、椅子に座っていたあたしの前にニコリと笑いながら滝くんがそう言うと、どうぞと紅茶を出してくれた。

そんなにあたしは、不安そうな顔をしていたんだろうか。いや、呼び出しをされた時点で色々と不安だけど。

ていうか、テニス部のレギュラーが全員いたらそれは不安にもなるよね。むしろ、緊張するよね、普通。



「早速だが、昼の放送の件についてだが。ジローの奴がすまなかったな」

「え、いや…うん。それはもう大丈夫だけど」

「それとジローのファンに嫌がらせをされた件も悪かったな」

「は、はぁ…」

「反応薄っ!!」

「岳人は黙っとき」



何故か、跡部くんに謝罪をされて困惑する。確かに、放送も嫌がらせも事実だけど跡部くんに謝られる理由がない。

というか、慈郎くんにもちゃんと謝って貰ったし。別にあたしは、怒ったりしてないし。

やっぱりテニス部の部長だからなのかな?それでも跡部くんが謝罪しなくてもいいと思うけど…。



「それと、今後ファンクラブについては俺様が管理する事になった」

「え?」

「跡部マジで跡部だわ!さすがだわ!でも信用出来ねぇ!!」

「浅香、少し黙ってろ」

「さーせん」

「まぁ、元からファンクラブについては色々と問題があったからな。今回の事を踏まえて、俺様が管理する事にした」



ん?つまり、跡部くんがテニス部のファンクラブを1人で管理するって事?

・・・えっ!?
なんかサラッと言ってるけど、かなり凄い事言ってるよね?だって、跡部くんのファンクラブ以外はかなり無法地帯だって聞いてるし。

いや、だからこそ管理するのか。



「俺様の管理の元、今後は嫌がらせなんてさせねぇ」

「なまえちゃんは、俺が守るC〜!!」

「芥川さんでは役不足ですけどね」

「日吉なんて学年違うC!助けに来らんないじゃん!!」

「芥川さんなんて、寝てばっかりでいざって時にいなさそうじゃないですか」

「おい、こいつ等を黙らせろ。話が進まねぇ」



そしてずっと静かに黙っていた若くんが慈郎くんに突っ掛かり、また言い合いが始まり跡部くんが頭を抱えた。

うん、その気持ちはよくわかるよ…跡部くん。


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