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キミは泣き虫らしい (1/4)


今日は、氷帝との練習試合で東京に来てんだけど相変わらずギャラリーがやべぇ。つーか、普通にうるせぇ。

いや、まぁ…うちもギャラリー多い方だし、うるせぇけど…流石にここまで多くねぇし。

んで、撮影の合間に何度かみょうじから連絡が来たんだけど撮影が終わり次第向かいますって言われて、ちょっとソワソワしてる。

しかもみょうじは朝早くから撮影みてぇだし、そろそろ来るかもって気が気じゃねぇ。


そんで遂に俺の試合になって、相手はレギュラーじゃねぇし肩慣らし程度いつもの様に軽く終わらせた。



「ほい、お疲れさん」

「あっ、あざっす」

「次、俺とタブルスじゃと」

「え、マジッスか!?」

「柳生をシングルで出したいらしいナリ」

「ああーなるほど。でも仁王先輩となら余裕で勝てますって!」



試合が終わったら、いつの間にかベンチにいた仁王先輩がドリンクを投げ渡してくれた。それを受け取りながら隣に座ると、次の試合がダブルスでパートナーが自分であると仁王先輩に言われた。

正直、シングルスで試合したいのが素直な気持ちだけど仁王先輩とのダブルスは嫌いじゃねぇし。むしろ、楽しいから全然いいや。

とりあえず、次の試合までは結構時間があるから携帯を確認しに行く途中、なんだか周りがすげぇ騒がしくて思わず足を止める。

いくら、氷帝の連中のギャラリーがいるっつっても…なんか騒ぎ方がおかしいっつーか。なんか嫌な予感がして聞き耳を立ててるとまさかの名前が飛び込んで来た。



「なんか女優のナマエが来てるらしいよ!」

「え、マジで?じゃあナマエって氷帝の生徒って事?」

「わからないけど見に行こうよ!さっき、テニスコートの近くにいたって話だよ!」

「うん!行こ行こ!写メ撮って後で友達に自慢しよーっと!」



そんな事を話しながらキャッキャッと騒ぎながら走って行く氷帝生を思わず、呼び止めた。

いつの間にみょうじが来てたんかわからねぇけど、その話がマジならやべぇ。

みょうじの事だから、流石にナマエの格好で来たりしねぇし…多分、なんかあってナマエってバレたんだろ。

とりあえず、呼び止めた氷帝生にナマエがいたって場所を詳しく聞いてから携帯を取りに向かうと案の定、みょうじから撮影が終わったという事とその後に氷帝に着いたというメールが入ってた。


柳先輩達に言おうか迷ったけど、今はみょうじを探した方がいい気がして急いで氷帝生に聞いた場所へと向かった。


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