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涙と笑顔の幸せ (1/4)


※一部、微裏表現があるので閲覧に注意して下さい!

相変わらず、なまえは笑顔を見せへん。せやけど、嬉しい時や楽しい時の顔はなんとなく雰囲気でわかる様になった。

…はずなんやけど、



「ひかるにーちゃんおめでとー!」

「何歳になったんやっけ?15歳?」

「17やボケ」

「17かぁ。若いってええなぁ…」

「おばはん、染々すんな」

「見てみ!父ちゃんがケーキ奮発したんやで!ドヤ!?」

「はいはいわかったから落ち着き。なまえちゃんも手伝いありがとなぁ。はよ座り」

「はい」



と、まぁ…今日は俺の誕生日なんやけど、何故かテンションが低いっちゅーかいつも以上に静かななまえに違和感を感じた。

せやけど、普通に日付が変わった瞬間におめでとうとは言われたし。学校でも特に変わった様子はなかったはずやねんけど…家に帰って来てからなんや変や。

そんでそのまま普通に飯食ってケーキ食って、いつも通りに風呂入って歯磨きして…部屋に戻ったんやけど。やっぱり、なまえが変や。

いつもならベッドに入って俺を待っとるのに、今日は何故かベッドにも入らず…床に座って待っとった。



「どないしたん?今日、なんか変やで」

「・・・・・」

「なんかあったんか?」

「光くんにプレゼントを渡したいの」

「…プレゼント?」



俺の言葉にコクりと頷くとジーッと俺を見上げながら返事を待つなまえに、頭を掻きながら目の前に座る。

ちゅーか、プレゼントって…誕生日プレゼントって事やんな?基本的に俺とおったし、買いに行く暇とかなかったと思うんやけど…いつの間に行ったんやろ。いや、まぁ…そこは別にどうでもええわ。

とりあえず、なまえから俺へのプレゼントっちゅーだけでなんでも嬉しいわ。

せやけど、一向になまえがプレゼントを出そうとせん。いや、別に催促しとる訳やないんやけど…



「なぁ、なまえ…プレゼントあるんやなかったん?」

「うん、あたし」

「なん?」

「プレゼントは、あたし。やっぱり要らない?」

「・・・・は?」

「一氏先輩と小春先輩に聞いたらそう言えって言われたの。でもやっぱり要らなかったよね」



なまえのまさかの言葉にさすがの俺も目を見開く。いやいやいやいや…、あの先輩等は一体なまえに何を言わせとんねん。ちゅーか、事情を知っとるはずやのにアホか。

しかも、どうかな?と言わんばかりの顔をして頭を傾げとるなまえは、その言葉の意味がわかっとるんかわかっとらんのかジーッと俺の返事を待つ様に見上げとるし。

・・・・・・。

いや、普通に考えてなまえの事やから先輩等に言われたからってだけかも知れへんな。


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