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気持ちのすれ違い (1/4)


あの日、日吉くんにあたしが思わせ振りな態度をしてると言われてショックだった。

正直、そんなつもりは全くなかったし。前に嫌だったら振り払えばいいって言われたから、嫌ではなかったからそのままでいただけだ。それに日吉くんもからかってるだけなんだと思ってたし、それで思わせ振りな態度と思われるとは思ってもみなかった。



「へぇ、日吉がねぇ?つーか、自分からちょっかい出しといてそれはねぇわぁ〜」

「いや、まぁ…最初からからかわれてたんだろうとは思うけどさ」

「でもさぁ〜、正直言うと最近の日吉の態度見る限り別になまえをからかってる感じしなかったけどなぁ。むしろ、なまえにしか話し掛けたりしないじゃん?」

「それは部活の事があるからじゃないの?」

「確かにそれもあるだろうけどさぁ〜。からかう為だけに夜プールに来たりとか家まで送るとかしなくね?どんだけ暇人だよ!」

「むしろ、日吉くんは部活で忙しいと思うけど」

「だぁ〜から変なんだよ!」



昨日の夜、ともだちに電話で問い詰められたんだけど疲れてたのもあったから明日学校でと言った結果、朝一で何があったかを聞いてきたともだちに少し気は進まないが昨日の出来事を話すとなんとも言えない表情をしていた。

ハァ…別に日吉くんに嫌われてるとは思ってなかったけど、思わせ振りな態度って思うくらいにはあたしに対して嫌だって気持ちがあったんだろうなぁ。

アレかなぁ…いつもテニス部にキャアキャア言ってる子達と同じだと思われたって事かな。

うわぁ…それはそれで心外だし、悲しい気もする。

そんなあたしにあぁ〜日吉に直接聞きてぇ!と頭を両手でわしゃわしゃとしているともだちに聞かなくていいから…と言えばバッと顔を上げるとあたしの肩を掴んだ。



「だって!なまえショック受けてるじゃん!ていうか、先に思わせ振りな事して来たのはあっちじゃんか!」

「ま、まぁ…そうかもしれないけど」

「それでどうすんの?」

「どうするって、関わらない様にするけど。だから日吉くんには待つのやめて貰う。まぁ、前に戻るだけだよ」

「えぇっー!?」

「ちょ、声でかいよ!」

「日吉がなんでそんな事言ったのかもわからないままじゃん!?気にならないの!?」

「気にならない訳じゃないけど。ただその態度が嫌いだったとか言われた辛いし悲しいじゃん」

「・・・(ひ、日吉めぇ…!)」



なまえ元気出してよ〜なんて言いながらあたしの頭を撫でるともだちに別に元気だよと軽く笑うと何故か険しい顔をされた。

それにしても…思わせ振りな態度かぁ。

でも日吉くんに嫌われたくなかったし、嫌ではなかったのは事実だけど強く断ったりしなかったし…強ち間違ってないのかなぁ。

…うーん。


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